支援企業・団体の声
株式会社RDS

パラスポーツの用具開発はCSRではなくCSV
多方面からのコミュニケーションで魅力を発信

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先端産業で培った確かな技術力とデザイン力をベースに、パラスポーツ用具の技術開発も行うRDS。トップパラアスリートとの妥協なき共同開発を通じて培った技術を一般向けプロダクトにも応用する取組をスタートさせます。また、より広く情報を届けるための多角的なコミュニケーションも実践しています。

身体とテクノロジーの融合で戦うパラリンピックは、
モータースポーツ界でいえば、F1

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自動車やロボット、宇宙航空といった先端産業で先行開発を行う株式会社RDS。2013年にグッドデザイン金賞/経済産業大臣賞を受賞した「ドライカーボン松葉杖」をきっかけに、福祉やパラスポーツ分野にも進出。ソチ・平昌パラリンピックでは、森井大輝選手と村岡桃佳選手、そして夏目堅司選手に技術開発提供を行い、金メダルを含む7個のメダル獲得に貢献しました。

同社はこの経験をベースに、東京2020大会に向けた新たな挑戦にも乗り出しました。車いすレーサー(陸上競技用車いす)の開発です。この挑戦のきっかけとなったのは、車いす陸上アスリートの伊藤智也選手(北京パラリンピック金メダリスト)との出会いだったと、同社の杉原行里代表取締役社長は振り返ります。

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「伊藤選手は2020年には58歳になります。どんなに身体を鍛え技術を磨いても、加齢による衰えは否めないでしょう。でも、身体とテクノロジーを融合させることで、選手の能力を拡張できる可能性があります。若い選手がヒーローになるのもいいですが、還暦近い年齢のヒーローが生まれるのも夢がある。これは面白い挑戦になると直感しました」

2016年、伊藤選手を開発ドライバーに迎えてスタートしたこのプロジェクトは、車いすレーサー「WF01TR」として結実。2019年9月より発売を開始しました。このプロダクトは、開発過程で発見した“あること”が肝になっていると、杉原社長は説明します。

「座る位置や座面の形状、フットレストの位置、背もたれの角度といったシーティングポジション次第で、選手のパフォーマンスが大きく変わることに気づきました。シーティングポジションを選手に最適化すれば、選手はその力を十二分に発揮できるようになるのです」

選手にとって最適なシーティングポジションを探るには、それなりに手間と時間がかかるといいます。しかし、計測作業に時間をかけ過ぎると、パーソナライズの量産は難しくなります。そこで、同社は千葉工業大学未来ロボット技術研究センター(fuRo)とともに、最先端のロボット技術を投入し、最適なシーティングポジションを計測するシミュレーター「SS01」を共同開発しました。

「このシミュレーターを使うことで、選手ごとにパーソナライズされたプロダクトをよりスムーズに世に送り出せるようにしました。もちろん量産可能です」

こうして自社の強みを活かしてパラスポーツに深く関わることで、杉原社長が実感していることがあるといいます。それは「パラリンピックは、モータースポーツの最高峰F1と同じ」ということです。

「チェアスキーや車いす陸上のように用具が大きなウエイトを占める競技にとって、パラリンピックは、選手と用具開発企業とが手を取り合って挑む大舞台です。極限まで鍛え上げた身体と最新のテクノロジーとの融合で勝敗を競い合う。これはまさにF1であり、パラアスリートはF1のドライバー同様、大切な開発パートナーです」

最高の舞台で培ったテクノロジーを応用し、
自社の利益につなげる
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パラスポーツの用具開発企業にとって最大の目標は、パラリンピックの金メダル獲得に貢献することでしょう。しかし、それだけではない、と杉原社長は語ります。

「そもそも当社にとって、車いすレーサーやシミュレーターの開発は、CSRではなく、CSV(Creating Share Value:共有価値の創造)という位置づけです。タイヤや手動運転装置、耐久性に優れた超軽量素材など、F1レースで培われた最先端テクノロジーの数々は、市販車などに転用されています。これと同じように、パラリンピックで得た知識や技術を一般社会向けのプロダクトに応用し、きちんと利益につなげていくつもりです。これも、パラリンピックはF1と考える理由の一つです」

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例えば、シミュレーター「SS01」は、競技用及び一般向け車いすはもちろん、eスポーツやモータースポーツのシート、高齢者やオフィスワーカー用のいすなど、長時間座る人向けのプロダクトへの応用を視野に入れています。

「国立障害者リハビリテーションセンター研究所とともに、倫理承認を受けた上で車いす利用者の個人データを計測解析する共同プロジェクトをスタートさせます。こうした取組を通じて、人が車いすに合わせるのではなく、車いすが人に合わせるという新しい流れを作っていきたい」

また、車いす自体の概念も変えようとしています。同社が一般向けに開発した車いす「WF01」は、「いつか乗ってみたい車いす」をコンセプトに、“かっこよさ”を重視して作られています。

「車いす“だから”という言葉に縛られたくないんです。超高齢社会になれば、既存の固定概念は大きく変わるはずです。車いすという名称だって変わるかもしれません。実際、WF01は、障がいのあるなしに関わらずだれでもどこでも乗れる、かっこいい未来型モビリティとして作りましたから」

コミュニケーションは多角的に

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杉原社長は「世界的なイベントが日本に来るというだけでワクワクする。だから、2020年を精一杯楽しみたい」と言います。その一方で、どこか他人事のように感じている人もいるかもしれません。それを杉原社長は、「コミュニケーションの問題では」と分析します。

「パラスポーツって面白いと体感したり、自分に少しでも関係していると思えれば、見方が変わるのではないでしょうか。そして、そう思ってもらうためには、一方的なコミュニケーションでは限界があるのだと思います」

杉原社長いわく、「一方的なコミュニケーション」とは一方的な角度から情報を流すこと。もちろん、情報を発信すること自体は大切です。例えば、同社の車いすレーサーについては、同社所有のWEBメディア「HERO X」を通じて、開発の様子やプロダクトの特徴はもちろん、競技自体の魅力や車いす陸上アスリートのすごさなど多彩な切り口で発信し続けています。

そのうえで、さらに多くの人に知ってもらいたいと、別の角度からのアプローチも仕掛けました。ゲーム感覚で車いすレーサーを体感できるVR型のエクストリームeスポーツ「CYBER WHEEL X」をリリースしたのです。これは株式会社ワントゥーテンと共同開発したもので、VRゴーグルを装着し、同社の車いすレーサーWF01TRをモデルにしたマシンを漕ぐと、2100年の東京を舞台にした世界での車いすロードレースを疑似体験できます。

「ゲームですから、お子さんからご高齢の方まで楽しんでいただけます。また、有人対戦はもちろん、トップレーサーとの対戦モードも用意しているので、競技の面白さや難しさはもちろん、パラアスリートのすごさも体感してもらえると思います。さらに、このゲームを楽しんだ後にテレビなどで競技を目にすれば、『あのゲームと同じじゃない?』と、自然と興味が湧くのではと期待しています」

自社が持つ確かな技術力とデザイン力をベースに、柔軟な発想力と決断力で未来を切り拓くべく前進する杉原社長。何よりすばらしいのは、その行動力かもしれません。

「最初は小さなスタートでも、多くの人が勇気を持って決断し進むことで、どんどん大きくなっていく。もちろん、そこに共鳴する人もいれば反発する人もいるでしょう。でも、これと思ったら、どんどん行動するべきです。当社ではいま、2020年に向けて複数のプロジェクトを進めています。それらをバッとお披露目し、未来って面白いかもというワクワク感を提供できたらと思っています。そして、東京大会をきっかけに得た知見を次のパリ大会にしっかりとつなげていく。それが東京2020大会の役割ではないでしょうか。最後に僕らの取り組みを通じて、多くの人が自分ごと化して貰えたらと想像するとワクワクが止まりません」

株式会社RDS
所属人数 30名
住所 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-8-6(東京デザインオフィス)
埼玉県大里郡寄居町赤浜1860(開発スタジオ)
電話 048-582-3911
URL http://www.rds-design.jp/
HEROX
記事内にも紹介があった株式会社RDSが運営するWEBメディア。
杉原社長が編集長を務め、各識者との対談やスポーツ特集など、
メディカル・テクノロジー・スポーツという3つの柱を軸に、多彩な切り口を発信している
URL http://hero-x.jp
運営 株式会社RDS
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TEAM BEYOND
パラスポーツ支援ガイド
(ダウンロード 1.3MB) pdf
20191211

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