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パラスポーツとは
パラスポーツとは、広く障がい者スポーツを表す言葉です。
競技紹介
アーチェリー
アルペンスキー
アンプティサッカー
車いすラグビー
カヌー
車いすテニス
車いすバスケットボール
車いすフェンシング
ゴールボール
5人制サッカー
CPサッカー
(脳性麻痺者7人制サッカー)
シッティングバレーボール
自転車競技
柔道
ソーシャルフットボール
卓球
デフサッカー(ろう者サッカー)
テコンドー
トライアスロン
馬術
バドミントン
パラ射撃
パラ水泳
パラパワーリフティング
ボート
ボッチャ
陸上競技
ローンボウルズ
アーチェリー
競技概要
アーチェリーは50mまたは70m先の的に矢を放ち、得点を競うスポーツで、腕に障がいのある選手は口で弦を引いたり、足で弓を支えたりと個性溢れるスタイルで戦う。高い集中力とミスをしても、次に引きずらないメンタルの強さが勝利へのカギとなる。
ルール・用語
・使用する弓は、リカーブボウと、先端に滑車がついて小さい力でも引くことができるコンパウンドボウの2種類。
・種目は、W1オープン、リカーブオープン、コンパウンドオープンの3つ。
・予選ラウンドでは、72射の合計得点で順位を決めて、決勝トーナメントの組み合わせを決定する。
・決勝トーナメントでは、W1オープン、コンパウンドオープンは、3射ずつの5セット、15射の合計得点で勝者を決定。リカーブオープンは1セット(3射)ごとの合計点が多い選手に2ポイント。同点の場合は双方に1ポイントを加算する。6ポイント先取した選手が勝者となる。
観戦のポイント
・一般のアーチェリーとほぼ同じルールで行われるため、障がいの有無に関わらず同じ舞台で競技できるところが魅力。
・競技は屋外で行われるため、選手たちが風や雨などの条件を緻密に把握し、状況の変化にいかに柔軟に対応していくかも見どころのひとつ。
陸上競技
競技概要
最近では、五輪に出場したランナーや、五輪金メダリストを凌ぐ世界記録を樹立したロングジャンパーなどが登場し、世界から注目されているパラ陸上。「短距離」「中距離」「長距離」「リレー」のトラック競技、「走高跳」「走幅跳」「やり投」「砲丸投」などのフィールド競技、マラソンの3つの競技があり、男子、女子のほか、障がいの種類や程度によって分けられ、「視覚障がい」「知的障がい」「脳性麻痺」「切断・機能障がい(立位)」「切断・機能障がい(車いす)」「聴覚障がい」の6つの障がいグループがある。
先天性の障がいや、事故、病気によって脚を切断した選手が装着する義足には、膝から上を切断した場合の「大腿義足」と、膝から下を切断した場合の「下腿義足」がある。特に「下腿義足」の競技レベルは近年著しく上がっていて、健常者との垣根を越えそうな勢いだ。
空気抵抗をおさえた低姿勢で高速走行を実現させた競技用車いす「レーサー」は、世界トップレベルともなると、平地で時速35キロ以上のスピードに!そんな高速スピードで繰り広げられるゴール前でのデッドヒートは、いつも会場をヒートアップさせる!さらに、マラソンではトップクラスの選手は平均時速30キロ台、下り坂では時速50キロ以上が出るため、同じ42.195キロの距離で、一般のマラソンよりも30分以上も速いスピードレースが展開される!
ルール・用語
・「視覚障がい」では、選手に伴走する「ガイドランナー」や、走高跳、走幅跳などのフィールド競技の際に、声や拍手で走ったり投げたりする方向や跳ぶタイミングなどを選手に伝える「コーラー」という「支える人」の存在がある。「ガイドランナー」と走る場合は、ゴールには選手が先に入らなければならない。
・「立位」では、先天性の障がいや、病気、事故で腕や脚を切断した選手は「義手」「義足」を付けて競技を行う。「ブレード」と呼ばれる競技用義足は、生活用とは形状も素材も異なり、「走る」「跳ぶ」ことに特化した作りとなっている。カーボン製で反発力があるが、底が丸みを帯びているためにバランスを取ることが難しい。使いこなすには腹筋や背筋、臀部などを鍛え、体のバランスをうまくとることが必須だ。
・「座位(車いす)」では、「レーサー」と呼ばれる三輪の競技用車いすが使用されている。近年では軽量化が進み、カーボン製が主流となっている。
観戦のポイント
・視覚障がいの選手がガイドランナーと走る場合、よく見ると、輪っかのひもを持ちあったり、手と手をひもで結んだりして、一定の距離を保ちながらガイドは選手が走る方向を示している。また、ガイドは選手に周囲の様子を伝える役割を担っていて、まさに「二人三脚」の競技。ピッタリと息の合った走りに注目!
・視覚障がいの選手のフィールド競技では、コーラーの声や拍手の音が聞こえるように、選手がスタート位置についたら静かに見るのがマナー。
・走幅跳では、特に義足ジャンパーが観客に拍手を求めることも少なくない。そんな時は、拍手で選手を後押ししよう!
・車いすレースでは、短距離はスタート後、いかに早くトップスピードにもっていくことができるかがカギを握る。中距離、長距離は位置取りが重要で、インかアウトか、どの選手の後方につくか、急にアタックを仕掛けられた際に対応することができるポジションにいるか、逆にいかに相手を前に入れさせないようにするかなどの戦略が必須。最近ではマラソンも含めて最後にスプリント勝負となる展開が少なくなく、その際にいかに相手に邪魔されずにギアを上げることのできるポジションにいられるかどうか。そんな勝敗をわける位置取りに注目して見ると、よりレースが楽しめる!
バドミントン
競技概要
2020年東京パラリンピックで初めて正式競技となる注目の競技。世界で活躍するトップクラスとなると、そのスピードとパワーを兼ね備えたプレーに圧倒されること間違いなし!例えば、ヒザや足首の動きがない大腿切断とは、とても思えないほどのプレーの連続が見られる。ダイナミックなジャンピングスマッシュに会場からは拍手喝采!そのスピードは、なんと初速で時速400キロ!
観戦のポイント
・立位のクラスは、健常者のバドミントンと同じスピーディで激しいプレーが見どころ。使用するコートも用具もかわらないので、親しみやすい。
・スピードに加えて、緻密な戦略も不可欠なバドミントン。速い展開の中で緻密な戦略が練られ、緩急をつけるなど相手との駆け引きが行われている。目まぐるしく変わる展開に、もう目が離せない!
・車いすのクラスでは、通常のコートよりも狭いため、攻守の切り替えのテンポが速く、エキサイティングなゲームが見られる!ラケットを持ちながら素早くシャトルの落下点に入るように計算されつくした「チェアワーク」(車いすを漕ぐ動作)は必見!展開が速いために大逆転の可能性あり。「コートが狭い」からこその車いすならではのクイックネスな動きは見ごたえ十分!
ボッチャ
競技概要
「氷上のチェス」と言われるカーリングのように「頭脳プレー」が好きな人にオススメのパラスポーツ。脳性麻痺など、重度障がい者のためにヨーロッパで考案されたスポーツ。「ジャックボール」と呼ばれる白い目標球に、どれだけ近いところにボールを置くことができるかを競う。投球方法は、障がいの程度によってバラエティーに富んでいる。下から投げる選手、足で投げる選手、器具を使ったり、アシスタントをつけてボールを転がす選手も。
ルール・用語
・まず最初に「ジャックボール(目標球)」と呼ばれる白いボールを投げ、それに向かって、交互に赤や青のボールを投げたり転がしたりする。ジャックボールに最も近いボールの方の選手やチームに得点が入る。ジャックボールに最短距離の相手のボールより近いボールの数だけ得点になる。
・男女混合で行われ、1エンド6球で、個人戦とペアは4エンド、チーム戦(3対3)は6エンドの合計得点を競う。
・障がいによって自分自身でボールを投げたり転がすことができない場合は、「ランプ」と言われる滑り台のような形をしている特殊な器具を使うことが認められている。競技アシスタントにランプの角度や方向調整を指示し、頭の動きでボールを押したり、引っ掛けたりすることのできる「ヘッドポインタ」という補助器具などを使ってボールを転がす。
・アシスタントは、勝手に動くことはできない。選手に話しかけたり合図を送ることは禁止。コートを振り返って見ることもできない。
観戦のポイント
・トップクラス同士の試合では、ミリ単位という勝負の世界が繰り広げられる!目視で判断できない場合は、審判が専用器具を用いてはかる。選手やチームと一緒に、スタンドも緊張感でいっぱいに!
・ボールの表面の縫い目や床との相性によって、転がり方がかわってくるため、実は選手はその特性を頭に入れて投げたり転がしている!
・相手のボールを利用して、自分のボールをジャックボールに近づける戦術も。また、カーリングとは違い、的のジャックボールを動かすことができるため、目まぐるしく形勢が逆転!最後まで一瞬たりとも目が離せない!
・ランプを使用する選手は、その微妙な角度でボールの転がる向きやスピードがかわるため、アシスタントに「もう少し右」「あとほんの少し下」などと非常に細かい指示を出しているので、注意して聞いていると面白い。
カヌー
競技概要
カヌーは、カヤックやヴァーという競技用の艇に乗って、200mの順位を競う競技で、水の上でたくみにカヌーを操り、力強いストロークで艇を進めていくテクニックとスピードが見どころだ。
体幹や下肢の機能に障がいを感じさせないバランス感覚と高度なパドリング技術が勝負のカギとなる。
ルール・用語
・静水上に浮きで区切られた直線200mのレーンで着順を競う。
・下肢に障がいのある選手が対象となっており、障がいの程度によってL1~L3までの3クラスに分かれている。それぞれの障がいに合わせた独自のシートを装着し、艇と一体化することがポイント。
・カヤックは、両側にブレードがついたパドルを使用する。ヴァーは、アウトリガー(浮き)がついており、片側のみにブレードがついたパドルを使用する。
観戦のポイント
・鍛えられた上半身の肉体を推進力として、水面を滑るように進んでいく姿は圧巻。
・水の上をさっそうと漕ぎ進む選手たちの姿は誰もが魅了されること間違いなし。
自転車競技
競技概要
時速60キロもの高速スピードで走る自転車競技は迫力満点!ビュンッと風のごとく目の前を走り抜ける様は、スピード感とスリル感たっぷり!できるだけスピードを落とさずにバランスを保ちながら走らなければならないコーナリングの高い技術、ロードでは周囲の選手たちとの駆け引きなどが、勝敗のカギを握る。
ルール・用語
・屋内のバンク(傾斜のついた周回走路)で行われるトラックレースでは、「タイムトライアル」「個人追い抜き」「タンデムスプリント」「チームスプリント」「スクラッチレース」がある。
・屋外の一般道などを走るロードレースには、「タイムトライアル」「ロードレース」「チームリレー」がある。
・障がいの種類や程度によって、さまざまに工夫がこらされている。障がいの重い選手は専用の「三輪自転車」を使用し、視覚障がいの選手は「二人乗り用自転車」(タンデム)を使用し、前に晴眼者(パイロット)が乗る。また、下半身が不自由な選手は手で漕ぐ「ハンドサイクル」に乗って競技を行う。
観戦のポイント
・タンデムでは、選手はパイロットが踏むペダルのリズムに合わせて漕ぎ、パイロットのハンドル操作に合わせて体を左右に傾けている。パイロットと呼吸をピタリと合わせ、寸分の狂いもなく勢いよく漕ぐ様に注目!高速スピードのレース中は声を掛け合うことも難しく、日ごろの練習で培った信頼関係こそが勝敗を分けるカギに!
・ロードでは、先頭集団の中で選手同士で話すこともある。いつ、どのタイミングでスパートをかけるのか、お互いに声をかけながら駆け引きしている。
馬術
競技概要
まさに「人馬一体」!選手と馬との心が通じ合った中で、正確性と芸術性を競い合う競技。工夫次第で大きな可能性を秘めた競技でもあり、2008年北京パラリンピックには、両腕に障がいがあるために、口に手綱をくわえ、右足につけた鞭で馬を自在に操る選手が登場し、大きな話題に!ジャケット、ヘルメット、ブーツ、手袋を身に付け、姿勢よく颯爽と馬に乗る様を見ていると、貴族の世界にタイムスリップしたような気分に……。
ルール・用語
・決められた規定演技を行う「チャンピオンシップ」と、選手自身が選曲した音楽に合わせて演技を行う「フリースタイル」の2種目。
・個人戦では障がいの種類や程度に応じた5つのクラスごとに競技を行う。団体戦は、クラスを問わずにチームを組む。
・馬に乗って、円を描いたり、決まったスピードで走らせるなど、約20の課題を行い、その正確性と美しさで得点となる。
・1つの課題は10点満点で得点され、合計得点はパーセンテージで表示される。
観戦のポイント
・動物を扱う唯一の競技で、他と違うのは「華麗さ」が求められること。
・馬が選手を「パートナー」として認めているかどうか、お互いの心が通じ合っているかは、競技を見ていれば感じることができる。どのように選手と馬がコミュニケーションをとっているかに注目して見てみると、より面白さが増すこと間違いなし!
5人制サッカー
競技概要
パラリンピックでもサッカーは大人気!「ブラインドサッカー」(ブラサカ)とも呼ばれる視覚障がい者のために考案された「5人制サッカー」。とても見えていないとは思えないほど華麗なスーパープレー続出に、観客は大興奮!連携プレーやセンタリングなどが繰り出すこともあり、想像を絶する「世界」に魅了されること間違いなし!サッカーファンはもちろん、一度見れば面白さにはまる人が続出!
ルール・用語
・フィールドプレーヤー4人と、晴眼者もしくは弱視の選手が担うゴールキーパー(GK)の5人でチームが構成される。そのほか、敵陣のゴール裏には「ガイド」(コーラー)が立ち、選手にゴールまでの位置や角度、シュートのタイミングなどを伝えている。選手は仲間同士の声かけのほか、GKの指示で守り、ガイドの声を頼りにオフェンスを組み立てる。サイドフェンス外側からは監督が指示を出している。
・フィールドプレーヤーはアイマスクをつけ、ボールを持った選手に向かって行く際は、危険な衝突を避けるために、必ず「ボイ(スペイン語で「行く」の意味)!」という声を出さなければならない。
・コートの大きさはフットサルとほぼ同じ。転がすと「シャカシャカ」と音が鳴る特殊なボールを使用している。
観戦のポイント
・フィールドプレーヤーは転がると出るボールの音、GK、ガイド、監督の指示、相手側の声を頼りに判断して動いているので、プレー中は静かに見るのがマナー。その分、シュートが決まった時には思い切り歓声をあげ、称賛の拍手を選手に送る時の快感は大きい!
・目からの情報がない中でフィールドプレーヤーがどうやってプレーしているのかは誰もが不思議に思うこと。耳をすますと、GKからは「もっと後ろ!」「ボールに当たれ!」などとディフェンスについて、一方ガイドからは「45度、8メートル!」「今だ!打て!」などとオフェンスについての指示が出ている。
・視覚からの情報がないために、よりチーム内のコミュニケーション力が重要。意思疎通がとれているかどうかは、プレーを見ればひと目でわかる。
ゴールボール
競技概要
「静寂の中の熱い戦い」が繰り広げられるゴールボール。視覚障がい者のために考案された球技のひとつで、パラスポーツ独自の競技。コート内の3人の息の合った連携プレーは実に見事。「見えているのでは?」と思ってしまうほど、正確にボールをキャッチしてしまう。攻撃ではストレートだけでなく、シュート回転したり、高くバウンドさせたりと、球種もさまざま。時にはより勢いをつけるためにも体を一回転させて投げることも!特に女子日本代表は世界トップクラスの実力を持つ。2012年ロンドンパラリンピックでは金メダルに輝き、世界の頂点に!
ルール・用語
・1チーム3人(ライト、レフト、センター)。選手は全員アイシェード(目隠し)をつけてプレーする。
・6人制バレーボールと同じ大きさのコート内を鈴が入ったボールを交互に転がし、前半、後半の合計得点を競う。
・ラインテープの下には、細いひもが通してあり、選手はその凹凸を触りながら、位置を確認している。
観戦のポイント
・目からの情報がないため、選手たちはボールの音や相手の足音などで判断している。そのため、レフリーの「Quiet Please」のコールで、ベンチも観客も静かにしなければならない。
・ゴールボールは「音のかけ引き」の競技でもある。ボールを持っていない選手が投球するふりをしてステップを踏み、時間差で別サイドの選手が投球したり、ゴールをつたって逆サイドに移動し、そこから投げ込んだりと、アイディアたっぷり!
・選手は軽々と投げているように見えるが、実はゴールボールのボールは想像以上にかたく、1250gと重い。守備の際に体にあたると「ボコッ」と低く重い音がする。当たり所が悪ければ突き指や、顔面に直撃し鼻血が出ることも……。そのため、ボールを止める時には、腕を顔の前に出したりしている。
・守備の時には、単に寝そべっているわけではない。よく見てみると、ボールが後方に跳ね返らないように、両腕、両脚を少し空中に浮かせている。これが見た目以上に過酷!さらに何度もディフェンスとオフェンスを繰り返す動作は体力を消耗する。選手たちは日頃のトレーニングで、それに耐えられるだけの強靭な体を持っている。
柔道
競技概要
視覚障がい者の競技で、オリンピックと同じく体重別で行われる。ルールも健常者の柔道とほぼ同じ。もっとも大きな特徴は、試合開始のとき。対戦同士でお互いの襟と袖を持ち、組み合った状態から試合がスタート!離れることはなく、常に組み合っているので、息つく暇もないほどの激しい攻防戦の連続だ!2004年アテネ大会から女子もパラリンピックの正式競技に。
ルール・用語
・ルールは健常者の柔道とほぼ同じ。ただし、お互いに組んだ状態から試合が始まる。また、試合中に2人が離れてしまった場合は、主審が「まて」をかけ、再び組んだ状態から試合が再開する。
観戦のポイント
・何といっても、常に組んだ状態で試合が行われるため、見ごたえ十分の試合ばかり!相手から離れることが許されていないため、逃げることも、時間稼ぎをすることも、一切なし!だから「一本」で決まる試合が多く、「これこそ、まさに柔道!」という姿は見ていて爽快だ!
パラパワーリフティング
競技概要
下肢に障がいのある選手が、主に上半身の力だけでバーベルを持ち上げる!障がいの種類や程度によるクラス分けではなく、体重別で競う。あおむけになった状態から、一気にバーベルを持ち上げる(ベンチプレス)さまは、見ている方も思わず力が入ってしまうほど迫力満点!
ルール・用語
・台の上にあおむけになった状態で、ラックから外したバーベルを、審判の合図で一度、胸の上に降ろす。そこから、肘が伸びきるまでバーベルを上げる。
・試技は3回。最後の試技が終了した時点で、持ち上げたバーベルの重さ順に順位が決まる。
観戦のポイント
・オリンピック競技のウエイトリフティングと同様に、バーベルを上げるためには、パワーだけでなく、テクニックやタイミング、バランスなどが必須!
・バーベルを胸の上から上げるときには、会場中が緊張感でいっぱいに。その分、成功した時には喜びが爆発!
ボート
競技概要
オールを漕いで速さを競う競技。
同時にスタートして2000mを漕いで 最初にゴールしたボートが勝利する。
シンプルな反面、奥が深いのもこの競技である。
世界的には欧米において盛んな競技であり、障がい者ボート競技 は「パラローイング」とも言われている。
ルール・用語
・競技は水上を浮き(ブイ)で仕切った直線2000mのコースで行われ、スタートの合図で同時に漕ぎ始め、艇の先端がゴールを通過した順に順位が決まる。
・種目は、個人技や身体能力の競い合いが魅力的なシングルスカルとチームのコンビネーションがカギとなるダブルスカルと舵手つきフォアがある。
観戦のポイント
・同時に漕ぎ始めるスタートや、波や風を読みながら繰り広げられるレース展開は想像以上の迫力だ。
・1500mを超えたあたりからの0.1秒を争うしのぎ合いのラストスパートはまさに圧巻のひと言。
パラ射撃
競技概要
国内ではなかなか目にすることのない「射撃」の迫力が見られる!静寂の中を、凄まじい集中力で、リズムよく次々と撃ちこんでいく。数十メートル先の、小さな「点」にしか見えない10点満点の的に当てていく、その技術力とメンタルの強さに度肝を抜かれること間違いなし!「バーン」という音だけが鳴り響く会場の雰囲気は独特。「日常」とはかけ離れた世界を楽しむことができるのも、射撃の醍醐味!
ルール・用語
・「ライフル」「ピストル」を使用し、制限時間内に決まった数を撃ち、その合計点を競う。
・ライフルの撃ち方は「立射(立った状態で撃つ)」「伏射(うつ伏せの状態で撃つ)」「膝射(片膝立ちの状態で撃つ)」の3種類がある。車いすや下肢障がいの選手は、車いすや椅子に座った状態で撃つ。
観戦のポイント
・体力以上に強い精神力が必要な競技。いかに周りを気にすることなく、自分に集中することができるかが勝敗の最大のカギに!「心の乱れ」が勝敗を左右する究極のメンタルスポーツ。メダルを決める決勝戦は点数の低い選手から脱落する生き残り方式で緊張感はクライマックスを迎える!
・世界トップクラスの選手は、撃つ「かたち」が出来上がっている。そのため、傍からは「本当に狙っているの?」と思えるほどリズミカルにどんどん撃っていく!
シッティングバレーボール
競技概要
その名の通り、座った姿勢で行う6人制バレーボール。健常者のバレーボールよりもコートが狭く、近距離での打ち合いは迫力にあふれている!「クイック(速攻)」や「コンビネーション」ありと、戦術も多彩。ネットが低いからこそ、スピードやコンビネーションをいかした頭脳プレーが光る!座った状態でプレーさえすれば、健常者も簡単にできることから、国内には健常者と障がい者の混成チームが参加することのできる大会もある。
ルール・用語
・使用するボールや、ラリーポイント制は健常者のバレーボールと同じ。ネットの高さは男子は1.15メートル、女子は1.05メートル。
・セットマッチで、先に3セットを取ったチームが勝利。4セット目までは25点先取で、5セット目に入った場合は15点先取。健常者のバレーボールと同じく、デュースの場合は2点差が付くまで続く。
・サーブ、スパイク、ブロック時はコート上の床に臀部(肩から臀部までの上体をさす)をついた状態でプレーしなければならない。唯一、レシーブの時には一瞬、臀部を床から離してもOK。
・健常者のバレーボールとは違い、相手からのサーブを直接ブロックすることのできる「サーブブロック」もOK。
観戦のポイント
・ジャンプすることはできないからこそ、より高さがある方が有利。海外には身長2m以上の選手も!彼のブロックは、まさに大きな「壁」だ!
・「サーブブロック」が認められているため、低いサーブはブロックされやすい。山なりのサーブが多い理由はここにある!
・プレー中にコートを移動する時も床から臀部を離してはいけないため、選手たちはそれぞれの障がいに応じて、素速い移動方法を編み出している。その素早い移動にも注目!
パラ水泳
競技概要
バラエティに富んだスタイルの泳ぎが一挙に見られる!実にさまざまな障がいの選手が、それぞれの泳ぎ方を習得。動かすことのできる部分を精一杯使っての泳ぎに感服の拍手が送られることもしばしば。
ルール・用語
・パラリンピックでは大きく分けて、「肢体(手や足、体幹)不自由」「視覚障がい」「知的障がい」のクラスに分かれてタイムを競う。
・健常者の水泳と同じプール、スタート台を使用する。
・視覚障がいの選手がプールの壁に衝突しないように、合図を送ることを「タッピング」という。各レーンのターンとゴール側には、全盲選手の場合必ず「タッピング棒」を持って合図する「タッパー」がいる。
観戦のポイント
・視覚障がいの全盲のクラスでは、ターンやゴールの合図とタッピングのタイミングが大事なポイントに!タッパーとのタイミングが合わないと、ターンやゴールのタッチが遅れて勝敗を分けることもしばしば。いかに選手のスピードに合わせてタイミングよくタッピングすることができるか、タッパーにも注目!
・目で確認することができない視覚障がいの選手は、日ごろから真っすぐ泳ぐトレーニングをしている。レーンロープを頼りにすることもあるが、あまり大きくロープにぶつかってしまうとスピードが落ちてしまうので、触れる程度。ただし、スタート台からの飛び込みは自分の感覚のみで行っている。まさに練習の賜物だ!
・麻痺などでスタート台に立つことができない選手は、はじめから水中に入った状態でスタートすることができる。自分でスタート台をつかむことができない選手は、スタート台からタオルをたらしてもらい、それを口にくわえるなど、工夫がいっぱい!
卓球
競技概要
トップクラスにもなると、なんと球速は時速100キロ以上!その球を瞬時に撃ち返し合い、激しいラリーが続くパラ卓球。日本代表クラスの選手たちは数多くの国際大会に出場している。
ルール・用語
・シングルス、ダブルスの「個人戦」と「団体戦」があり、障がいの種類や程度、運動機能によってクラス分けされている。
・健常者の卓球とほぼ同じルールで行われるが、車いす選手のサービスは、相手コートで一度バウンドし、エンドラインを越えない場合は「レット(ノーカウント)」となる。
・どれも同じように見えるラケットだが、実は貼っているラバーは各選手のプレースタイルや好みによって異なる。主に、ボールに回転をかけやすい「裏ソフト」、凹凸があり球離れが速いために相手の回転をうけにくい「表ソフト」、相手のボールを逆回転にしたりして、意表をつく変化球を打つことができる「つぶ高」の3種類。
観戦のポイント
・「目にも留まらぬ」スピード感あふれるラリーの中で、選手たちは駆け引きをし、勝機を見出そうと必死だ。時には簡単そうに見える球を弾くことも。そんな時は、実は回転をかけたり、タイミングをずらして、ミスを誘っている。
・選手は、相手の動きやクセなどから一歩先の展開を読み、素早く動いている。常に正確な判断が求められ、小さなミスが命取りになることも。
・障がいの程度によってプレースタイルに変化も。障がいの軽い選手は可動範囲が広いために積極的に攻めるタイプが比較的多く、障がいの重い選手は回転をかけ変化球で相手を惑わせるのが得意なタイプが多い。
テコンドー
競技概要
テコンドーは蹴り技による格闘技で、パワフルでスピーディーに選手同士がフルコンタクトでぶつかり合うスポーツだ。
ルール・用語
・ヘッドギア、電子防具などを装着。胴への蹴りや後ろ回し蹴りなどの足技で5分×1ラウンド(タイムアウト1分)で戦う。
・胴に蹴りが入ったら2点、そこに回転が加わると、180度回転が3点、360度回転のターンで4点となる。
・勝敗は蹴りで獲得した得点と反則によって獲得した得点の合計と、KO、レフリーストップで決着する場合がある。
観戦のポイント
・至近距離で選手たちが繰り出す、力強さとスピード感にあふれる蹴りの攻防は迫力満点だ。
・互いの戦略がどう転ぶか、手に汗握る展開に注目。
トライアスロン
競技概要
トライアスロンは、スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(長距離走)の3種類を連続して行い、その合計タイムで競う。水陸を舞台とし、天候や自然環境と上手に向き合いながら、フィニッシュまで全力で駆け抜けるスポーツだ。
ルール・用語
・基本的には一般のトライアスロンと同じルール。
・競技は、男女別、クラス別に分かれ、スイム750m、バイク20km、ラン5kmの3種類の合計タイムで順位を競う。
・障がいの種類や程度に応じて、義足などの装具や用具の改造が認められており、車いす使用の選手が出場するクラスでは、ハンドサイクルや競技用車いすを使用して競技を行う。
・視覚障がいのクラスはガイドと呼ばれる同性・同国籍の公認の伴走者と一緒に競技を行う。
観戦のポイント
・トライアスロン自体は個人競技だが、視覚障がいの選手の目の代わりとなる「ガイド」、ハンドサイクルなどへの乗り換えをサポートする「ハンドラー」など、選手を陰ながら支える関係者とのチームワークにもぜひ注目してほしい。
車いすバスケットボール
競技概要
車いすが激しくぶつかり合う音、摩擦でタイヤが焦げたニオイ……「コート上の格闘技」とも言われる車いすバスケットボールは、使用するボールや、コートの大きさ、バスケットゴールの高さ、試合時間(40分=1ピリオド10分×4)など、ルールは健常者のバスケットボールとほぼ同じなので、わかりやすく親しみやすい。一方、車いすならではのスピード感があり、特にカウンター攻撃の際の速さは圧巻!また、しばしば転倒が起こるほどの激しさも見どころのひとつだ!車いすとボールを同時に自在に操ってしまう選手たちのプレーには「驚き」がいっぱい。足を使ってジャンプすることができない中、健常者のバスケットボールと同じリングの高さに難なくシュートしたり、スリーポイントを入れたりする選手たち。身体能力の高さに加えて、鍛え抜かれた腕っぷしはまさにアスリートそのものだ!
ルール・用語
・車いすの車輪の一漕ぎを「1プッシュ」と言い、健常者のバスケットボールの「1歩」をさす。連続で「3プッシュ」以上漕ぐと「トラベリング」となる。
・「ダブルドリブル」はない。「2プッシュ以内」に1度でもドリブルをすれば、再び車いすを漕ぐ(2プッシュ以内)ことができ、この動作を何度でも繰り返して行うことができる。
・1チーム5人制は、健常者のバスケットボールと同じ。ただし、各選手には障がいの程度によって可能な動作やバランス能力、ボールコントロール範囲に応じた「持ち点」がある。障がいの重い方から「1.0」「1.5」「2.0」「2.5」「3.0」「3.5」「4.0」「4.5」の8クラスあり、コート上の5人の持ち点の合計が「14.0」以内におさめなければならない。「1.0」~「2.5」を「ローポインター」、「3.0」~「4.5」を「ハイポインター」と呼ぶ。
観戦のポイント
・ハイポインター同士のゴール下での激しい攻防戦は必見!なかでもしっかりと体幹を使うことのできる選手は、より高さを出すために片側の車輪を浮かす「ティルティング」という技を繰り出しながら、シュートをしたり、ディフェンスをしたりするので、見どころのひとつ。
・ローポインターは、ハイポインターと相手ディフェンダーとの間に入り、シュートを狙うハイポインターからディフェンダーを遠ざける役割がある。ハイポインターの得点シーンには、こうしたローポインターの陰の支えがあることも見逃したくない。
・相手のシュートが入り、オフェンスとディフェンスが切り替わった瞬間、自陣に戻ろうとする相手選手を、1人あるいは2人で止める「バックピック」は、車いすバスケならではの戦術のひとつ。相手を止めていたオフェンスの選手が先に戻って攻撃に参加することで数的有利な「アウトナンバー」の状況をつくり、シュートチャンスをつくるのが狙い。車いすバスケでしか見られない頭脳プレーだ!
車いすフェンシング
競技概要
「アレ(始め)!」の合図とともに、目の前で繰り広げられる鋭い剣さばきに圧倒!固定された車いすに乗って行われる車いすフェンシングは、相手から離れることができない。常に近距離での戦いが強いられ、だからこその迫力がある!上半身だけで、素早く、かつ力強く、相手に突きにいくので、より積極的なゲーム展開となるのが特徴だ。
ルール・用語
・健常者のフェンシングとほぼ同じ。最も大きな違いは、「ピスト」と呼ばれる装置に、対戦する2人の車いすを固定して戦う点。フットワークを使うことができないために、上半身だけで戦わなければならない。
・男女別に「フルーレ(胴体のみの突き)」「エペ(上半身の突き)」「サーブル(上半身の突きと斬り)」の3種目があり、それぞれ障がいの種類や程度に応じて2つのクラスに分かれて競う。
・「個人戦」と「団体戦」がある。「個人戦」は3分×3試合を行い、15ポイント先取した方が勝者となる。「団体戦」は1チーム3人で、3分5ポイント先取×9試合(総当たり)を行い、どちらかが45ポイントを先取、あるいは終了時点での合計ポイントが多い方の勝利。
観戦のポイント
・対戦者同士の距離の長さは、選手の腕の長さに応じて調節している。そのため、リーチが長い選手の方が有利だ。
・電機審判器に得点が表示される。「緑」「赤」のランプは「有効」、「白」のランプは「無効」を示す。
・得点は「攻撃権」がある方にのみ入るため、剣と剣との戦いは、実は「攻撃権」の奪い合い。攻撃権のある選手が突きに来た剣を払いのけたりする防御動作を行うと、瞬時に攻撃権が入れ替わる。目まぐるしく繰り広げられる「攻撃権」の奪い合いに、一瞬も目が離せない!
車いすラグビー
競技概要
四肢に障がいのある人向けに考案された競技ながら、「マーダー(殺人)ボール」という別名がつくほどの激しさに誰もが驚く。パラリンピック競技で唯一、車いすによるタックルが認められており、「ガーンッ!」という車いす同士が衝突する音がコート中に鳴り響く。得点が入りやすいため、逆に言えばひとつのミスによる取りこぼしが命取りになることがしばしば。シーソーゲームの展開が多いのも特徴だ。日本代表は、2012年ロンドンパラリンピック大会で4位と躍進し、2016年リオデジャネイロではついに初の表彰台に上がり、銅メダルを獲得した。
ルール・用語
・1チーム4人で構成され、選手は障がいの程度に応じて持ち点がある。障がいが重い方から「0.5」「1.0」「1.5」「2.0」「2.5」「3.0」「3.5」の7クラスに分けられ、コート上の4人の合計を8.0点以内におさめなけばならない。女子選手が含まれる場合は、女子1人につき0.5点の追加ポイントが許可される。
・1ピリオド8分×4ピリオドを行い、合計得点を競う。
・攻撃側は、12秒以内にセンターラインを越えなければならない。
・攻撃側は、40秒の制限時間内にゴールしなければならない。
・ボールを持っている選手の車いすの2つの車輪がゴールライン上に達すると得点となる。
・ボールを持っている選手は、10秒以内に1度はドリブルかパスをしなければならない。
・健常者のラグビーとは違い、前方へのパスが認められている。
・ペナルティーを課せられた選手は、1分間もしくは相手チームが得点を挙げるまで、ペナルティーボックスに入り、プレーすることができない。
観戦のポイント
・あまりに激しい衝突のために、選手が乗っている車いすはボコボコでキズだらけ!車いすが宙に浮いたり、激しく転倒することもしばしば。
・チームには「アタッカー(攻撃)」と「ブロッカー(守備)」の選手がそれぞれいる。よく見ると、それぞれの車いすには多くの違いがある。アタッカーの車いすは、相手のブロックをよけて狭いところでも機敏に動けるように前方のバンパーは短く、相手の衝突に耐えられるようにサイドに「ウイング」が取り付けられている。一方、ブロッカーの車いすは相手の車いすにひっかけて動きを止めるためにバンパーが長い。主に、より障がいの重い選手がブロッカー役を担う。
・選手は単純に衝突しているわけではなく、味方にゴールへの道をつくるために、相手の動きを止める「縁の下の力持ち」的存在が必ずいる。
・1点差ゲームも少なくなく、最後に得点を挙げたチームが勝つことも。そのため、選手たちは常に残り時間を計算しながら得点し、最後の得点を狙っている。得点チャンスにもかかわらず、ゴール前で時間稼ぎのような動きをするのは、そうした戦略があるからだ。
車いすテニス
競技概要
ルールは健常者のテニスと同じで、唯一違うのは「2バウンド」まで認められていること。とはいえ、世界トップクラスの男子は、ほぼ1バウンドで打ち返すことが多く、スピード感たっぷりのラリーはみどころ。ラケットを持ちながら車いすを漕ぎ、落下点に入った瞬間に打たなければならない一連の動作は、見た目以上に難しい。元テニスプレーヤーの選手も、まず最初に車いすの動き「チェアワーク」を習得することに苦労するほどだ。プロも存在し、代表クラスのトップ選手たちは1年の多くを海外に遠征している。
ルール・用語
・コートの大きさ、ネットの高さ、使用するラケットやボールなどはすべて健常者のテニスと同じ。
・2バウンドまでの返球が認められている。
・男子、女子、クアード(恒久的な三肢以上の障がい)の3つのクラスがあり、それぞれシングルス、ダブルスが行われる。
・クアードの選手は、握力がない場合、テーピングテープでラケットと手を固定することができる。
観戦のポイント
・テニスの技術だけでなく、チェアワークが非常に重要。いかに素早く、正確に車いすを操作して、ボールの落下点に入ることができるかが勝敗のカギに!横移動ができないため、選手たちはクルリと回転して向きを変える技術も持ちあわせている。一瞬だが、相手に背中を見せることになるため、素早く行わなければならない。
・トップ選手は、打った瞬間に車いすを漕ぎ始めている。相手の動きやクセ、展開によって次に来るボールを読み合っている。
・会場の大きさによって戦略がかわる。例えば会場が狭く、ベースラインの後ろがほとんどない場合は、後方へ高くバウンドするようなボールを打つ。相手は後ろに下がることができずに取ることができない。
・車いすに乗りながらも安定してショットやサーブを打つことができるのは、それだけ選手たちが体幹などを鍛えている証拠。
アンプティサッカー
競技概要
アンプティサッカーは、下肢に障がいのある選手が2本のクラッチ(杖)で体を支えながら脚一本でボールを蹴り、上肢に障がいのある選手が片腕でゴールを守るサッカー。「ない機能を嘆くのではなく、今ある機能を最大限に発揮する」スポーツ!
クラッチを軸足としてボールを蹴るが、激しくボールを奪い合い、豪快なシュートが繰り出されるなど、迫力に満ちたプレーは必見。クラッチを使っているとは思えないほどのスピードにも注目。
従来障がい者スポーツに必要とされた専用器具を必要とせず、日常生活やリハビリ医療目的で使用しているクラッチで競技を行うため、足に障がいを持つ人々にとって気楽に楽しめるのも魅力。
ルール・用語
・7人制サッカー
・切断側の四肢を使用するのは禁止。
・フィールドプレーヤーは義足を外し、移動のためにクラッチ(主にロフストランドクラッチ)を使用。このクラッチをボール操作に使用することはできない。故意に触れた場合はハンドとなる。
・ゴールキーパーはペナルティエリアから出ることができない。
・ボールがタッチラインを割った場合は、スローインではなくキックインでゲームを再開。
・フィールドプレーヤーは転倒した状態でボールを蹴ることはできない。
・オフサイドルールは適用しない。
・選手交代は何回でも可能。
・ピッチサイズは11人制サッカーの基準より少し小さい60m×40m、試合時間は前後半25分の、計50分間で行われ、その間に10分間のハーフタイムを設けるのが国際基準。
観戦のポイント
・サッカーフルコートの約半分の大きさで行うため攻守の切り替えが早く、スピーディーな展開が魅力!
・試合中はクラッチ同士がぶつかる金属音が観客席にも聞こえる激しさが特徴。
・クラッチを使ったオーバーヘッドキックシュートなどアンプティサッカーにしかないプレーも!
デフサッカー(ろう者サッカー)
競技概要
「デフ」は英語の「deaf(聞こえない人、聞こえにくい人)」の意味で、デフサッカー(ろう者サッカー)は聴覚障がい者のサッカー。フットサルもある。競技中は補聴器を外すことが義務付けられているため、「音のないサッカー」の愛称でも呼ばれている。ピッチ上ではアイコンタクトや手話でコミュニケーションを取り、主審は笛以外にフラッグも使用するなど、すべて視覚的に伝える。日本代表はサッカーの男子、女子とフットサルの男子、女子の計4チームあり、デフサッカーでは2018年のアジア大会(第4回アジア太平洋ろう者サッカー選手権大会)で女子が優勝、男子が準優勝するなど活躍を広げている。また、ろう者の世界的スポーツの祭典「デフリンピック」やデフサッカーの世界選手権など国際大会も多い。
ルール・用語
・健常者の11人制サッカーと同様のルールで行う。
・補聴器は外して行う。
・フルコート、試合時間45分。
・主審は笛以外にフラッグも使用し、視覚的に伝える。
観戦のポイント
・音、声の聞こえない状態でどのようにコミュニケーションを取っているのかに注目!
・聞こえないこと以外は全て健常者同様のルールでプレーしている。障がいを感じさせないハイレベルな攻防が繰り広げられる。
・障がい者サッカー界最多の4カテゴリーの日本代表チームがあり、サッカーはデフリンピックとW杯、フットサルはW杯が4年に1度開催されるので、毎年国際大会を楽しむことができる。
CPサッカー(脳性麻痺者7人制サッカー)
競技概要
比較的軽度の脳性麻痺選手がプレーできるよう考案された7人制サッカーで、国内では「Cerebral Palsy(脳性麻痺)」の略を用いて「CPサッカー」と呼ばれている。立った状態で行う脳性麻痺スポーツの中では唯一の団体競技。
11人制サッカーよりやや小さいピッチ(70m×50m)でオフサイドがなく、片手で下から投げるスローインが認められていること以外は、11人制サッカーとほぼ同じルールで行われる。プレーヤーの障がいはそれぞれ異なるため、お互いの障がいを理解したプレーが求められ、チームワークが重要となる。
1984年から2016年までパラリンピック正式競技であり、2024年のパラリンピック競技復帰を目指している。
ルール・用語
・30分ハーフ
・フィールドの大きさは70m×50m、ゴールは5m×2m(少年サッカーとほぼ同じ)
・両手で上からのスローインができない人のために、片手で下からのスローインを認めている。
・フリーキックなどでは、最低7mボールから離れる。
・女性も参加可能
・交代は、最大3回、最大5人まで(1回に複数人の交代が可能)
・プレーヤーは障がいのタイプや程度によりFT1(もっとも重度)、FT2(中度)、FT3(最も軽度)の3つのクラスに分けられる。
・ピッチ上には7名の選手を配置(内1名ゴールキーパー)
・試合を公平に行うため、試合中は常にFT1の選手を最低1名配置、もしくは1名少ない状態(6名)でプレーする。試合中、FT3の選手は最大1名の配置が許されている。
観戦のポイント
・CPサッカーは一見、健常者のサッカーと大きな違いはない。しかし、ピッチ上に立つ選手はそれぞれ麻痺のある部位やその程度が違い、お互いの障がいを理解した上でのプレーが非常に大事。観戦の際も、各選手の特徴に注目!ピッチ上で繰り広げられるプレーを、「自分がピッチ上に立ったらどうするかな」などと想像しながら観戦することで、よりCPサッカーの魅力を感じることができるはず。
ソーシャルフットボール
競技概要
精神疾患、精神障がいのため医療機関で継続的に治療を受けている方を対象としたフットサル。
フットボールを通して人と繋がり、信頼関係を築き、自信を培い、夢や希望を実現する力を獲得することを目指している。
協会名にもある「ソーシャルフットボール」とは年齢・性別・人種・貧困・家庭環境・障がいなど、あらゆる違いを超えて社会連帯を目指したフットボールのことをいう。
ルール・用語
・FIFAのフットサル競技規則に準ずる。
・女子選手を含む場合に限り、最大6人がコートに立つことができる。(国内大会のみ適応)
*女子が2人以上でも最大6人までが出場できる。
【全国大会・予選に関して】
・毎年4月1日現在、13歳以上の精神障がい者で、「精神障害者保健福祉手帳」の交付を受けた者、障害者総合支援法の自立支援医療制度を利用している者、精神科を継続的に受診しており主治医より通院証明書の発行が得られる者のいずれかを提示できる者が対象となる。
観戦のポイント
・女性プレーヤーのポジションは各チームによって様々であり、勝敗を左右することが多くの場面で見られる。
・地域の大会では年齢制限がない場合が多く、児童~70才代まで幅広い年齢層での交流が見られる。
・選手それぞれ、この競技にたどり着くまでに様々なストーリーを持っている。
・基本的なルールは同じなので健常者と一緒にプレーすることは可能。地域のチーム練習に参加することで、この競技や競技者への理解・興味につながっている。地域リーグ等のハイレベルなチームに所属している選手もいるため、ダイナミックなプレーを見ることもできる。
アルペンスキー
競技概要
アルペンスキーは雪山の急斜面に立てられた旗門(コースを示す旗またはポールのことで、赤と青の2色)を猛スピードで滑り降りながらクリアしていき、そのタイムを競う競技。滑走距離や旗門の立て方の違いによって5種目に分かれている。
ルール・用語
・滑降(ダウンヒル):アルペン種目の中でもっとも長い距離を、もっとも速いスピードで滑る種目。
・スーパー大回転(スーパージャイアントスラローム):ダウンヒルと合わせて高速系種目に分類され、ダウンヒルに必要なスピードへの強さと、ジャイアントスラロームのターン技術の両方が求められるタフな種目。
・大回転(ジャイアントスラローム):斜面を滑り降りるスピードとターンの技術を融合した総合力が必要となる種目。
・回転(スラローム):旗門の数がもっとも多く、細かいカーブをすばやく完璧に曲がらなければいけないので、テクニックが求められる種目。
・スーパー複合(スーパーコンビ):スーパージャイアントスラロームとスラロームを1本ずつ滑り、その合計タイムを競う種目。
・選手の中には、チェアスキーとアウトリガー(ストック代わりとなる用具)という特別な用具を使用してレースをする選手がいる。
・障がいごとに立位(スタンディング)、座位(シッティング)、視覚障がい(ビジュアリーインペアード)の3つのカテゴリーごとに分かれて行われる。
・「ビジュアリーインペアードカテゴリー」において、「ガイド」と呼ばれるスキーヤーが選手と一緒にコースを滑ることが認められている。
観戦のポイント
・雪山の変化に富んだコースを、時速100kmを超えるスピードで滑り降りてゆく姿は迫力満点!!アルペンスキーは、スタートからゴールまで実際にかかった時間に、クラスごとに定められた係数をかけ合わせた「計算タイム」で順位が決まる。発表されるのは計算タイムなので見ている側もわかりやすい。
ローンボウルズ
競技概要
ジャックという目標球に偏心球(中心が偏っている球)のボウルを転がして、いかに自分のボウルを相手のボウルより近づけるかを競うスポーツ。
ルール・用語
・コートは縦横ともに約35mの正方形の平らな芝生で、これを縦に7等分した5m幅のリンクで行われる。
・ゲームの進行は下記①~④の通り。
①コイントスまたはジャンケンで順番を決め、先行プレイヤー(チーム)が最初にジャックを投げる。ジャックが有効範囲に止まったら、その静止地点から距離はそのまま、リンクの中央線上に置き直す。 ジャックが前方のディッチ(溝)に近づき過ぎたら、ディッチから2m手前に戻す。
②先攻プレイヤーから最初にボウルを投げ、次に後攻プレイヤーと交互にボウルを投げる。
③以後、交互に1球ずつボウルを投げ、決められたボウルの数を全て投げ終えると、1エンドが終了となり、得点を計算する。
④次のエンドは、前のエンドに得点したプレイヤー(チーム)が先攻となる。
※持ちボウル
・シングルス(1人対1人)持ちボウル1人4球
・ペアーズ(2人対2人)持ちボウル1人3球又は4球
・トリプルス(3人対3人)持ちボウル1人3球
・フォアーズ(4人対4人)持ちボウル1人2球
観戦のポイント
・ローンボウルズは年齢や性別・障がいの有無に関係なく一緒に同じルールで競い合うことができる、他のスポーツには類の無い「生涯スポーツ」に相応しいスポーツ!
20170821