ゴールボール
- 競技概要
- 「静寂の中の熱い戦い」が繰り広げられるゴールボール。視覚障がい者のために考案された球技のひとつで、パラスポーツ独自の競技。コート内の3人の息の合った連携プレーは実に見事。「見えているのでは?」と思ってしまうほど、正確にボールをキャッチしてしまう。攻撃ではストレートだけでなく、シュート回転したり、高くバウンドさせたりと、球種もさまざま。時にはより勢いをつけるためにも体を一回転させて投げることも!特に女子日本代表は世界トップクラスの実力を持つ。2012年ロンドンパラリンピックでは金メダルに輝き、世界の頂点に!
- ルール・用語
- ・1チーム3人(ライト、レフト、センター)。選手は全員アイシェード(目隠し)をつけてプレーする。
- ・6人制バレーボールと同じ大きさのコート内を鈴が入ったボールを交互に転がし、前半、後半の合計得点を競う。
- ・ラインテープの下には、細いひもが通してあり、選手はその凹凸を触りながら、位置を確認している。
- 観戦のポイント
- ・目からの情報がないため、選手たちはボールの音や相手の足音などで判断している。そのため、レフリーの「Quiet Please」のコールで、ベンチも観客も静かにしなければならない。
- ・ゴールボールは「音のかけ引き」の競技でもある。ボールを持っていない選手が投球するふりをしてステップを踏み、時間差で別サイドの選手が投球したり、ゴールをつたって逆サイドに移動し、そこから投げ込んだりと、アイディアたっぷり!
- ・選手は軽々と投げているように見えるが、実はゴールボールのボールは想像以上にかたく、1250gと重い。守備の際に体にあたると「ボコッ」と低く重い音がする。当たり所が悪ければ突き指や、顔面に直撃し鼻血が出ることも……。そのため、ボールを止める時には、腕を顔の前に出したりしている。
- ・守備の時には、単に寝そべっているわけではない。よく見てみると、ボールが後方に跳ね返らないように、両腕、両脚を少し空中に浮かせている。これが見た目以上に過酷!さらに何度もディフェンスとオフェンスを繰り返す動作は体力を消耗する。選手たちは日頃のトレーニングで、それに耐えられるだけの強靭な体を持っている。
20240909