車いすテニス
- 競技概要
- ルールは健常者のテニスと同じで、唯一違うのは「2バウンド」まで認められていること。とはいえ、世界トップクラスの男子は、ほぼ1バウンドで打ち返すことが多く、スピード感たっぷりのラリーはみどころ。ラケットを持ちながら車いすを漕ぎ、落下点に入った瞬間に打たなければならない一連の動作は、見た目以上に難しい。元テニスプレーヤーの選手も、まず最初に車いすの動き「チェアワーク」を習得することに苦労するほどだ。プロも存在し、代表クラスのトップ選手たちは1年の多くを海外に遠征している。
- ルール・用語
- ・コートの大きさ、ネットの高さ、使用するラケットやボールなどはすべて健常者のテニスと同じ。
- ・2バウンドまでの返球が認められている。
- ・男子、女子、クアード(恒久的な三肢以上の障がい)の3つのクラスがあり、それぞれシングルス、ダブルスが行われる。
- ・クアードの選手は、握力がない場合、テーピングテープでラケットと手を固定することができる。
- 観戦のポイント
- ・テニスの技術だけでなく、チェアワークが非常に重要。いかに素早く、正確に車いすを操作して、ボールの落下点に入ることができるかが勝敗のカギに!横移動ができないため、選手たちはクルリと回転して向きを変える技術も持ちあわせている。一瞬だが、相手に背中を見せることになるため、素早く行わなければならない。
- ・トップ選手は、打った瞬間に車いすを漕ぎ始めている。相手の動きやクセ、展開によって次に来るボールを読み合っている。
- ・会場の大きさによって戦略がかわる。例えば会場が狭く、ベースラインの後ろがほとんどない場合は、後方へ高くバウンドするようなボールを打つ。相手は後ろに下がることができずに取ることができない。
- ・車いすに乗りながらも安定してショットやサーブを打つことができるのは、それだけ選手たちが体幹などを鍛えている証拠。
20240909