支援企業・団体の声
株式会社つなひろワールド

企業にメリットが大きい障がい者アスリート雇用
マッチングから雇用後のマネージメントまでサポート

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2012年より障がい者アスリート雇用支援を手掛けているつなひろワールド。トップアスリートを中心に約180件のマッチングを成功させてきました。その背景には、企業と障がい者アスリート双方にとって幸せなマッチングを目指した丁寧な対応と雇用後もきめ細やかにサポートする体制、そして障がい者アスリートと混じり合う社会の実現を目指したいとの想いがありました。

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障がい者アスリート雇用は、視野を広げて検討を

障がい者スポーツ支援の入り口は多様で、何から始めるべきか迷う企業は少なくありません。そのファーストステップとして、障がい者アスリートの雇用がおすすめというのは、障がい者アスリート雇用支援サービスを手掛け、約180件の紹介実績がある株式会社つなひろワールドの竹内圭代表取締役社長です。

「まずは観戦会から、と考える方が多いようなのですが、そもそも親しみのないチームや選手の試合を楽しむのはなかなか難しいもの。なじみのない障がい者スポーツの競技なら、なおさらです。その点、障がい者アスリートを雇用して、同僚が出場する試合に見に行こうとなれば、俄然盛り上がりますし、その競技にも自然と興味がわいてきます。社員向けの障がい者スポーツ体験会を行う際も、雇用アスリートが取り組む競技からスタートすれば、より関心を引けるはずです」

とはいえ、いざ雇用となると一歩が踏み出せないとの声もあります。その理由の一つが経済的負担、つまり人件費の増加でしょう。しかし、竹内社長は、障がい者アスリートの雇用には経済的な負担以上のメリットがあると説明します。

「障がい者の法定雇用率の達成に貢献するのはもちろん、人生経験が豊かなうえ、強い意志で自分自身をマネジメントし競技に打ち込む障がい者アスリートが入社すれば、社員や組織に良い影響を与えてくれるはずです。また、その活動を社員が一丸となって応援すれば、一体感が生まれ、社員のモチベーションや帰属意識の向上も十分、期待できます。さらに、自社の社名を背負った選手が国内外の大会で活躍してメディアに露出する機会が増えれば、広報的な価値は計り知れません」

雇用を前向きに考える場合も、設備や業務内容が障がい者雇用にふさわしいか、判断に迷うケースもあるといいます。これに対し、竹内社長は変えられないことを気にする必要はないとアドバイスします。

「オフィスがバリアフリー仕様でないからといって、即、移転や改装というのはいかにも非現実的です。それよりも、まずは現状のままでできることを考え、そのうえでどんな方なら採用できるかを検討するのがいいと思います。例えば、オフィスの環境上、車いすユーザーの受け入れが難しければ、それ以外の方を探せばいいし、目での確認作業があるので視覚障がいの方は難しいといった場合は聴覚障がいなどのアスリートを候補に入れればいいのです」

同時に、採用条件を絞りすぎないこともポイントと、竹内社長は指摘します。

「“車いすバスケットボール選手で20代経理経験者”といったように条件を絞りすぎると、対象者がいない可能性が高くなります。許容範囲をできるだけ広げて考えていただければ、条件にマッチする障がい者アスリートも増えていきます」

同社が設立された2012年ごろは、トップの障がい者アスリートでも就職が難しかったといいますが、近年、障がい者アスリートの雇用を希望する企業が増加。現在では、日本代表クラスのトップ選手はもちろん、次世代の選手等の雇用も増えているといいます。障がいが多様であるのと同様、障がい者スポーツも非常にバラエティに富むため、雇用を検討する際は視野を広げて検討したいところです。

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障がい者アスリートを支えるために、雇用後に大切なこと

雇用を決めたら、受け入れ態勢を整えることも大切です。特に、法定雇用率達成のためだけに採用したのか、真の同僚として迎え入れたのか、その違いを障がい者アスリートたちは敏感に感じ取ると、竹内社長はいいます。

「彼らが競技に打ち込める環境を求めているのは間違いありません。だからといって、ただ競技ができればいいと考えているわけでもありません。企業に所属するからにはその企業の一員であるという実感がほしい、企業や同僚のためにがんばりたいと思っています」

だからこそ、雇用したら観戦などを通じて競技活動を応援してあげてほしいと語ります。とはいえ、いきなり全社を挙げて、と力む必要はありません。

「人事担当者など2~3人で観戦に行くことからスタートし、イントラネットなどを通じて障がい者アスリートの活躍ぶりを紹介しながら、徐々に社内に応援の輪を広げていく例が多いです。最近は東京近郊のアクセスしやすい会場で試合が行われることも多いので、参加者を募って応援に行く企業も増えています。50人ほどの応援団を結成し、バスをチャーターして応援に行ったケースもありました。いずれも同僚が戦う姿に社員が刺激を受け、応援に行ってよかったとの声を伺っています」

また、精一杯支援をしたいと考えてはいるものの、煩雑になりがちなマネジメントに戸惑うケースもあるといいます。というのも、練習に公式戦、強化合宿と多忙な障がい者アスリートの勤怠・スケジュール管理やメディア対応などの広報業務、活躍次第では勤務体系の見直しや海外チームへの移籍なども発生するため、それなりのノウハウが必要となるのです。同社にも設立当初からそうした相談が寄せられたため、2014年から「アスリートマネジメントサービス」を提供。企業と障がい者アスリート双方から高評価を得ていて、障がい者アスリートが別の障がい者アスリートを同社に紹介するという良い循環が生まれる一因となっているそうです。

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発掘・育成、就労、そして引退後まで
支援の幅をもっと広げたい

サポートを必要としている人たちの就職を助けたいとの思いから、障がい者アスリート雇用支援に携わってきた竹内社長。国内外の障がい者スポーツ大会に頻繁に足を運び、多くの障がい者アスリートたちの就職を支援する中で、新たな想いが沸き上がってきたといいます。

「たしかに障がい者アスリートたちは支援先を求めているのですが、では、私は就職先を紹介するだけでいいのだろうか。もっと幅広い支援ができないだろうかと考えるようになりました」

そこで、まずは、障がい者アスリートが活躍する姿を伝え続けたいと、2018年に障がい者スポーツ専門メディア『Glitters』を創設。WEBとSNS、そして雑誌を通じ、国内外の障がい者スポーツ大会で躍動する選手たちの様子をその成績いかんにかかわらず発信しています。

また、そのメディア名を冠した車椅子ソフトボールチーム「Glitters」も立ち上げました。

「車椅子ソフトボールは、健常者と障がいのある人が一緒にプレーして大会にも出場できる競技です。私が選手兼監督を務めるチームでは、小学生や当社の社員、障がい者アスリートなどのメンバーたちとともに真剣に競技に取り組んでいます。健常者と障がいのある人が一緒に、かつ本気でプレーすることで、何かを得られるのではと感じていますし、この取り組みが広がれば、だれもが自然と混ざり合う社会が実現できると思っています」

竹内社長は、この車椅子ソフトボールチームを起点に、障がい者アスリートをもっと幅広く支援する場を作り、障がい者スポーツ界全体を盛り上げていきたいとも語ります。

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「ゆくゆくは、廃校や空き地などを利用して総合型障がい者スポーツクラブを作り、草の根レベルの障がい者アスリートたちも気軽に利用できる練習環境を提供したいと考えています。ここで小学生の頃から障がい者スポーツに親しんでもらい、有望な若手の発掘・育成にもつなげます。その選手たちが成長し、就職の時期になれば、当社の本業を活かして就職活動を支援。引退後は、後進の指導にあたってもらう。この循環ができれば、障がい者スポーツ全体も活性化するのではと思うのです」

これは、障がい者スポーツの現場を、身をもって知っているからこその発想でしょう。持ち前の行動力でぜひ実現を。そうエールを送らずにはいられません。

株式会社つなひろワールド
所属人数 8名
住所 東京都千代田区神田佐久間河岸84サンユウビル502
電話 050・3513・6894(代表 )
URL https://www.tsunahiro.com
Glitters 記事内にも紹介があった株式会社つなひろワールドが運営、発行するメディア。
障がい者アスリートたちの世界選手権での活躍を描いた特集や迫力あるビジュアルで綴る新感覚のマガジン
URL https://www.glitters.jp
運営 株式会社つなひろワールド
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