支援企業・団体の声
株式会社ワントゥーテン(1→10)

デジタルテクノロジー×パラスポーツ
ワクワクする体験型コンテンツでファンを増やす

最先端技術によるエンターテインメントで、パラスポーツの本質的な魅力を伝える。デジタル領域を中心としたクリエイティブ企業である株式会社ワントゥーテン(1→10)では、同社ならではの方法で、パラスポーツの普及を目指しています。

デジタル技術でパラスポーツを日常的なものに

羽田イノベーションシティの没入体験型パフォーミングアーツ「羽田出島|DEJIMA by 1→10」を手掛ける1→10は、最先端のデジタル技術に強みを持つ近未来クリエイティブ集団。国内外でのアワード受賞歴も多い実力派です。代表取締役社長の澤邊芳明さんは、TEAM BEYONDのホームページ作成に協力しています。

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没入体験型パフォーミングアーツ「羽田出島|DEJIMA by 1→10」

「さまざまな選手や団体と関わっていく中で、人々のパラスポーツの捉え方に疑問を持っていました。『頑張っているから応援する』ではなく『すごいから、格好いいから、素直に見たいから応援する』という意識を醸成したいなと。そこでTEAM BEYONDで一緒にファンづくりをしたいと思い参加しました。」(澤邊社長)

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1→10にしかできない手法でパラスポーツのファンづくりに取り組んでいます。それが、パラスポーツとテクノロジーを組み合わせたスポーツエンタテインメント「CYBER SPORTSプロジェクト」です。

メインとなるのは、車いすレースをVRで体験できる「CYBER WHEEL(サイバーウィル)」と、ボッチャをテクノロジーで拡張した「CYBER BOCCIA(サイバーボッチャ)」の2つのエンターテインメントです。

「私が18歳の時にバイク事故で車いす生活になった経験もあり、パラスポーツに関わりを持っていく中で、課題がいろいろ見えてきました。そのひとつが、体験会などでただパラスポーツをやってみるだけでは、『理解』するだけで終わってしまうこと。その先にある『興味』を持ってもらえるにはどうすれば良いか。デジタルコンテンツを使って、素直に面白いと感じてもらえるようなアイデアを形にしていったという感じですね。」(澤邊社長)

そうして誕生したのが「サイバーウィル」です。パラスポーツをデジタル化するという着想は前から持っていたという澤邊社長。構想に1年、制作に半年ほどと、かなりのスピード感でプロジェクトは進み、2017年1月に「サイバーウィル」はリリース。その後も精力的に新しいプロダクト開発やアップデートを重ね、2017年8月には「サイバーボッチャ」をリリースしました。

現在では、5G回線を使って、どんなに離れた場所でも有人対戦ができる「CYBER WHEEL X(サイバーウィル エックス)」、屋外でも利用可能で、壁面投影によるオーディエンス観戦ができる「CYBER BOCCIA S(サイバーボッチャ エス)」という次のバージョンが登場しています。

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「パラスポーツの中でも、ボッチャは特に誰でもできるスポーツです。障がいの有無や年齢は関係ありません。ボッチャを、日常的かつスタイリッシュに、お酒を飲みながらでもやれるようにしたかったんです。若い人がまずやってみて、面白そうだからみんなで応援しよう、という動きを起こしたいですね。その意味で、デザインには特にこだわりました。」(澤邊社長)

リアルな体験を追求して、エンターテインメントに昇華

コンテンツの開発にあたって澤邊社長が心がけていたのは、「パラスポーツの拡張」という軸を外さないこと。プロダクトは似て非なる別のゲームではなく、車いすレースやボッチャそのものの延長であることを意識したそうです。

「当社はデジタル技術を使った体験づくりを生業にしているので、職業病なのかすぐにいろいろなアイデアが出てきて、別のコンテンツを作りたくなってしまうんです。実際にボッチャ“っぽい”ゲームの企画書が出てきたこともありました。プロジェクトメンバーには、あくまでもボッチャの拡張であり、車いすロードレースの拡張であることを口酸っぱく伝えました。」(澤邊社長)

ただ楽しいゲームを作るだけではなく、デジタル技術はあくまでも足りない要素を補完するためのもの。本物のルールやリアリティーを追求することで、パラアスリートが体験しても、違和感なく競技できるコンテンツづくりを目指しました。

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1→10ならではのマインドの他にも、リアルな体験を実現するために、技術面でも苦労は多かったとのこと。

「特に『サイバーボッチャ』は大変でした。サイバーボッチャ専用の作られたボールを使用するのではなく、実際に市販されているボッチャ用のボールで体験できるようにしたかったんです。そのために、薄暗くて影ができてしまう空間の中でもボールの色や距離を識別できるセンサーを作らないといけないのですが、それがかなり難しかったです。3ヵ月間くらい毎日ずっとテストをして試行錯誤を繰り返していました。」(澤邊社長)

屋外タイプでさまざまな場所に投影する「サイバーボッチャ エス」は清水建設と、「サイバーウィル エックス」の5G対応にはNTTドコモと連携するなど、パラスポーツの普及という想いのもと生まれたコラボレーションが、これまでにないコンテンツの実現をサポートしました。イギリスのBBC放送やアメリカのNBCで特集され、プロジェクトの注目度は世界的にも高まっています。

例えば車いす利用者が通れるように、バリアフリーにしたり、スロープを作ったり。ダイバーシティの課題に対しては、直接的な解決をするためのソリューションにつながりがちです。パラスポーツの普及についても同様で、“認知してもらうこと”の先にある“楽しい”体験まではつながらないこともしばしば。澤邊社長はそんな課題を「エンターテインメントで解決する」ことに手ごたえを感じています。

「デジタル技術の表現を使って、ワクワクするような体験を提供する。それで示せたひとつの成果が『CYBER SPORTSプロジェクト』だと思います。当社の社員たちも、『エンターテインメントの力で解決していいんだ』と自信を持てたことは大きかったです。そして選手が喜んでくれたこともうれしかったです。『私たちの競技もやってほしい』と皆さん口をそろえて言ってくれました。」(澤邊社長)

1→10の社員たちは「サイバーボッチャ」の開発に際して、実際のボッチャを相当やり込んだとのこと。自分たちのプレーのレベルが上がったことで、パラアスリートのすごさも理解でき、見方も変わりました。社員の意識もいい意味で変化して、今後もいろいろな競技をサイバー化することを検討しているそうです。

楽しくて格好いい。パラスポーツの本質的な魅力を発信する

これからパラスポーツ振興やバリアフリーに取り組む企業には、「便利さの先にあるもの」を意識してほしいと澤邊社長は考えています。

「例えば義足や車いすが進化するなど、どんどん技術が発達していくことで、障がい者の生活は便利になっていくでしょう。ただ、人間はマシンではないので、バリアの撤廃だけでは不十分です。便利にすることも大事ですが、快適にすることや楽しくすることといった、精神的な充足感をもたらすソリューションを生み出す視点を持ってほしいです。人間らしくて、本質的に楽しくなるような取組を日本から世界に発信していければいいなと思います。」(澤邊社長)

本業のかたわら、日本ボッチャ協会の理事も務めている澤邊社長。コロナ禍にあってもパラスポーツの灯を絶やさないための環境づくりに取り組んでいます。

1→10では「CYBER SPORTSプロジェクト」のように、難しく考えなくても体験できるコンテンツを街中に用意して、パラスポーツの面白さを伝える環境をつくることを目指しています。それと並行して、市区町村にボッチャのチームを設立したり、車いすレースを健常者の競技としても実施するといった、パラスポーツとの線引きを取り払うための活動も行っていくとのこと。

パラスポーツ振興の灯を絶やさないことは、TEAM BEYONDとの協業でも目指すところです。

「まずは新型コロナウイルスの感染予防が第一ですよね。いろいろなことで優先順位が下がってパラスポーツが忘れ去られてしまうことは絶対に避けなければいけません。TEAM BEYONDには、日々意識してパラスポーツの情報発信や選手の応援をしていってほしいですね。」(澤邊社長)

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パラスポーツの楽しさ、格好良さを伝えてファンを増やす。リアルとデジタルの両面で、1→10と澤邊社長のチャレンジは続きます。

株式会社ワントゥーテン(1→10)
所属人数 約150名
住所 東京都品川区東品川2-2-8スフィアタワー天王洲7F
電話 03-5781-3600
URL https://www.1-10.com/
  • 体験会・講習会 体験会・講習会
  • ボランティア ボランティア
  • 技術支援製品開発 技術支援製品開発
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20201214

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