パラスポーツをもっと好きになった一日! 木梨憲武さんとAK-69さんによる応援ソングLIVE

2022.11.25
パラスポーツをもっと好きになった一日! 木梨憲武さんとAK-69さんによる応援ソングLIVE

2022年11月5日(土)、東京体育館にてパラスポーツの祭典「BEYOND STADIUM 2022」が開催されました。イベントでは、一般の方も参加できるパラスポーツ体験や、一般参加者39チームと著名人チームによるボッチャ大会「BOCCIA BEYOND CUP」が行われ、大いに盛り上がりました。
本記事では、イベントの最後に行われた、パラアスリートにさまざまな質問をする「パラアスリートに聞いちゃいました!」と木梨憲武さんとAK-69さんによる「TEAM BEYOND応援ソング」LIVEの模様をお届けます。

パラアスリートが披露する驚きのエピソード

パラスポーツをもっと好きになった一日! 木梨憲武さんとAK-69さんによる応援ソングLIVE

「パラアスリートに聞いちゃいました!」は、その名の通り、ゲストとして来ているパラアスリートのみなさんに、普段はなかなか聞けない質問をしてみようという企画。司会進行は、アナウンサーの久代萌美さん、EXILE TETSUYAさん、生駒里奈さん、高橋みなみさん、お笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久さんの5名が務めました。

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最初のアスリートへの質問は「試合中に起こったハプニングはありますか」。これに対してブラインドサッカー女子日本代表の菊島宙選手は、「後半があることを忘れていて、前半が終わった瞬間に泣いてしまった」と回答。とある大会で、この一戦に勝つと強豪チームのブラジル代表と対戦できる、というシーンで前半を負け越してしまい、後半があることを忘れて泣いてしまったそうです。

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パラテコンドー日本代表太田渉子選手は、パラリンピックで、試合当日の朝に諸事情によりセコンドが急遽変わってしまった、というウソのような本当のエピソードを披露。動揺するも、なんとか気持ちを切り替え試合に臨んだそうです。

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パラ卓球の立石アルファ裕一選手は「ラリー中にラケットを落としたけど、手のひらでスマッシュを打ったら決まった」というエピソードを披露し、一同驚愕。あまりに珍しい事例のため、後日、国際卓球連盟の審判部から、試合の映像を教材にしてもいいか?という問い合わせがあったのだとか。

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パラ陸上日本代表の高田千明選手からは、かわいらしいエピソードが飛び出しました。全盲の高田さんは走り幅跳びでコースを外れてしまったため、やり直すために踏切エリアで横にそれたところ、思わずよろめいて審判の膝の上に座ってしまったそうです。

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続いては、「自分の競技の“あるある”はありますか?」という質問。車いすバスケットボール元日本代表キャプテン根木慎志さんは、バッシュは機能面ではなくデザインで選ぶという、車いすバスケットボールならではの“あるある”を紹介。

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パラカヌー日本代表の瀬立モニカ選手も「カヌーの選手はみんな車がでかい!」という“あるある”紹介。その理由は、5メートル20センチの長いカヌーを車に乗せて全国津々浦々移動するからだそうです。

最後に太田渉子選手が、「増量、減量が激しいので、顔が別人のようになる」というものを紹介してくれました。男子の選手だと、10kgも減量する人がいるとのこと。

車いすバスケは怖くない? パリ五輪に向けた意気込みは? 気になる質問続出

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続いてはアスリートではなく、BEYONDメンバーに対する「あなたが思うパラスポーツの魅力は何ですか?」という質問。TikToker「伊吹とよへ」の伊吹さんは「スポーツにプラスでルールなどがあり、全く新しいスポーツだと思う」と回答。自身もバスケット経験者だからこそ、車いすバスケットボールを体験して、ルールや戦略の違いが面白く感じられたと言います。

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パラスポーツ大好き芸人みんなのたかみちさんが感じるパラスポーツの魅力は、「オリンピック金メダリストの記録よりすごい記録を出す選手がいる」こと。そのため、義足選手のオリンピック参加についての議論があることも紹介しました。

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続いての質問は、「応援していて一番熱くなった試合は?」。根木さんの回答は、「東京2020パラリンピック男子車いすバスケットボール決勝」。苦しい展開がありながらも、決勝戦で自分たちの力を出し切り、王者アメリカに肉薄した日本代表の姿に涙を流した、と話してくれました。

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仮面女子の猪狩ともかさんも、根木さんと同じ試合で胸を熱くしたと回答。「表彰式で、選手同士がメダルを掛け合う姿がすごくよかった」と、当時の感動を振り返りました。

「パラ陸上伊藤智也選手の走り」と回答したのは、みんなのたかみちさん。現在、59歳の伊藤選手はもともとパラリンピックのメダリストだったものの、一時引退。しかし2020年に復帰し、東京2020パラリンピックでは自己ベストを叩き出したそうです。

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最後の質問は「せっかくだから、パラアスリートに聞いてみたいことは?」。伊吹とよへの、よへさんの質問は「車いすでぶつかるのは怖くないんですか?」。車いすバスケットボールでは、ポジションを取る時などに、車いす同士で激しい競り合いが発生します。その質問に対して、男子 車いすバスケットボール 東京2020パラリンピック日本代表キャプテンの豊島 英さんは、最初からあまり恐怖心はなかったと回答。

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根木さんも、車輪同士がぶつかると火花が散ることもあり、その迫力もまた車いすバスケットボールの見どころなのではないか、と補足しました。

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続いては、お笑い芸人こにわさんから「パラスポーツがすごいと思う国はどこですか?」という質問。予算のすごさ、競技人口のすごさ、などでいくつかの国が挙げられる中で、根木さんが挙げたのが日本。日本のパラスポーツを通じた多様性教育の取り組みを紹介し、自国のすごさもぜひみなさんに知って欲しいと呼びかけました。

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みんなのたかみちさんは、菊島さんに対し「パラリンピックのブラインドサッカーは現在、男子しか参加できないが、もし菊島さんが参加できれば日本は優勝できるのではないか?」と質問。質問を通じて、男女の枠組みを超えて、菊島さんが素晴らしい能力を持っていることを訴えました。

猪狩さんの「海外選手とのコミュニケーションはどうしているか」という質問には、パラ卓球選手の立石さんが回答。海外では、その国のあいさつを必ず覚えるようにしているという、立石さんならではの異国間コミュニケーションのヒントを明かしました。

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EXILE TETSUYAさんは、「これまで一番素敵な選手村だったのは?」という質問。これに回答したのは、東京2020オリンピック・パラリンピックの選手村で副村長を務めた根木さん。日本代表選手たちが、ボランティアさんのおかげで選手村生活を楽しめたと語っていたことを明かし、日本の選手村が一番素敵だったと断言しました。

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続いて、こにわさんからは「2年後のパリで開催されるパラリンピックに向けたお気持ちは?」という質問。各パラアスリートたちから後輩への期待、前回大会の雪辱に燃える思いなど、各々の熱い気持ちが語られました。

最後の質問は、よへさんからの「自分のやっているスポーツの魅力は?」というもの。みなさん、それぞれが取り組んでいるパラスポーツの魅力を、誇りを持って紹介されていました。

パラスポーツをもっと好きになった一日! 木梨憲武さんとAK-69さんによる応援ソングLIVE

今回のようなバラエティ的なトークイベントは、パラアスリートのみなさんにとっても新鮮な体験だったようで、終始なごやかな雰囲気でイベントは進行。パラスポーツの当事者と、パラスポーツに興味のある人とが歩み寄り、お互いを知る、素晴らしい機会となりました。

木梨憲武さんがラップに初挑戦! 応援ソングで会場が大盛り上がり!!

トークイベントの後は、「TEAM BEYOND応援ソング発表」ということで、今回の応援ソング『No Limit feat. AK-69』を共同制作した、タレント木梨憲武さんと、ヒップホップアーティストのAK-69さんがメインステージに登場しました。

パラスポーツをもっと好きになった一日! 木梨憲武さんとAK-69さんによる応援ソングLIVE

AK-69さんは、今回の楽曲にタイトル通り、「限界はない」というメッセージを込めたと言います。

「自分も生きていて壁にぶち当たることはたくさんあります。(パラアリスリートの)みなさんの気持ちになってというとおこがましいですけど、同じ人間として立ち向かっていこう、限界はねえぞという気持ちを歌にさせていただきました」(AK-69)

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今回の楽曲、歌詞だけでなく、木梨さんがラップに挑戦するというところも注目ポイント。「60歳からヒップホップ始める人って、そういないじゃないですか」と、会場の笑いを誘う木梨さん。実際に、最初は「俺はメロディーを歌った方がいいんじゃない?」と提案したそうですが、AK-69さんの希望もあって、ラップデビューすることになったとのこと。

パラスポーツをもっと好きになった一日! 木梨憲武さんとAK-69さんによる応援ソングLIVE

トークの後、会場にビートが鳴り響き、ライブがスタート! 歌う前は「AKの作った楽曲に、おじさんがうまく乗っかれるか」と謙遜していた木梨さんですが、いざ曲が始まると、ステージを縦横無尽に行き来しながら、AK-69さんと互角のラップを披露。サビで観客席から手が上がるなど、会場も大きな盛り上がりに包まれました。

パラスポーツをもっと好きになった一日! 木梨憲武さんとAK-69さんによる応援ソングLIVE

お披露目後のステージでは、パラアスリートたちからも「めちゃくちゃかっこいい!」「踊りたくなった」という声が続出。根木さんは「こんな日が来るなんて、パラスポーツをずっとやっていたよかったなと思いました」と、喜びの声があふれていました。

みんなの“好き”が見つかって、みんなが輝いた一日

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「BEYOND STADIUM 2022」、すべてのプログラムが終了となり、パラアスリートのみなさんが、それぞれ今日の感想を述べられました。その中で、特に印象的だったのは、根木さんのコメントです。

「僕が重度障害の怪我をして車いすに乗ることになった時のこと。車いすバスケットボールを見たら、コートの中でみんな輝いていて、自分も絶対この競技をやろうと思いました。今日の『BEYOND STADIUM 2022』も、障害のあるなし関係なく、みんなが輝ける存在なんだということを実感できる時間となりました。このすごさを、パラスポーツを通じてもっともっと広めていけたらと思います」(根木さん)

多くのパラアスリート、多くのゲスト、そして多くの来場者。たくさんの人たちが交流した今回のイベントでしたが、イベントを通してみんなが“好き”を見つけて、誰もが輝いていた時間だったという印象があります。パラスポーツの理念を体現したような『BEYOND STADIUM 2022』、また来年以降も開催されるのがとても楽しみです。

当日の模様は以下のURLからもご覧になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mzqDbymZV_w

20221125

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