TEAM BEYOND 企業・団体メンバー交流会

2022.03.16

2022年3月3日、TEAM BEYONDの企業・団体メンバー同士の交流を促進することで、相互のつながりを創出しパラスポーツ活動のムーブメントを発展させてくことを目指し、オンラインによる企業・団体メンバー交流会を開催した。

交流会に先立ち、特別講演として「企業・団体のサステナビリティにパラスポーツが貢献できること」と題し、株式会社TM Futureの代表取締役であり、一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟の副会長を務める竹内美奈子氏に講演いただいた。
 
特別講演の模様は、以下のURLから視聴可能。

https://youtu.be/yM0lMx8-OZg

●特別講演
「企業・団体のサステナビリティにパラスポーツが貢献できること」
株式会社TM Future代表取締役竹内 美奈子

竹内氏はまず、パラスポーツの現状と課題に言及。組織のガバナンスや、財政基盤、人財やスキル不足、施設不足など多くの課題を抱えており、特に地方においてはその状況が深刻で、競技人口の伸び悩みの課題にもつながっていると指摘。
「正直、パラスポーツの競技団体は財政的に自立、自活できている団体は少ないのではないかと思います。ガバナンスを確立しようと、努力している団体もありますが、それでも2~3周遅れの状況です。」と問題提起した上で、企業や団体によるプロボノなどの支援の必要性を説いた。

TEAM BEYOND 企業・団体メンバー交流会

一方で、本講演のテーマでもある企業・団体のサステナブルな行動がなぜ必要なのかについては、前提として「世界的なSDGsの流れ」があるとした上で、「企業にはESG経営が求められ、それが企業価値や社会価値をはかる上で重要。ESGの中では、特にS(社会)がパラスポーツと関係が強く、ダイバーシティ&インクルージョンが大切だ」と語った。
「日本人は自分ごと化力が低く、地球環境や共生社会に自発的に関与していく力がまだ弱い。企業もガバナンスコードでうたわれているから、という外圧ではなく内発的にやるべきであり、内発的にできるようになることはそんなに難しいことではないのです。」と重要性を訴えた。

竹内氏は障害者に対する無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)にも言及。「障害は、障害者ではなく社会が作り出しているのであり、そういった社会的障壁を取り除く責任が我々の社会にある。」と述べた上で、「障害者との距離を縮めることが必要であり、そのためには、組織におけるダイバーシティー&インクル―ジョン意識のボトムアップに取り組むことが必要だと思います。組織の中で社会を変える行動を一人一人がとる。それが共生社会につながるのです。」と訴えた。

パラスポーツが、ダイバシティ―&インクルージョンや共生社会の発展に対して貢献できるポイントについては、以下のように語る。
「パラスポーツは、アンコンシャス・バイアスを持っていることに気づきを与え、そこから自らの心を解放し、心のバリアフリーをもたらす。そして、障がいの有無や性別、年齢等、個々の違いを個性と捉え、活かし合うことを体感でき、学びあえる絶好の「場」である。」
日本はエスカレーター設置率の高さなど、ハードウェアのバリアフリーは海外より進んでいるが、ソフトウェアにあたる心のバリアフリーは途上にあるとした上で、
「パラスポーツを身近に見て、経験や応援をすることで、外圧ではなく内発的動機をもつ、本質的な深い理解ができるのです。」と語った。
「車いすバスケットボールは、国内最高峰の大会である天皇杯でも、障害の有無に関わらず、男女混合で参加できます。障害の程度や種類などでそれぞれの選手に持ち点が与えられ、同時に出場できる選手の合計点を制限するルールがあることで、健常者や多様な障害の選手が一緒にプレーできるのです。一人一人の違いを生かしてチームの強みを作れることが、車いすバスケットボールの醍醐味です。」と述べた上で、「ダイバーシティ&インクルージョンを組織として浸透させるとき、多様性を組織の力に変える。そういうマネジメント力が必要です。」とも話した。

最後に「パラスポーツには様々な関わり方があります。」としてメッセージを投げかけた。「ボランティア、アスリート雇用は、競技団体においては、パラスポーツに関わる支援のありがたい形の一つです。雇用したアスリートが職場の意識改善に貢献させてもらう。そのようなアスリート雇用が増えれば、共生社会の実現に近づいていくと思います。個人の方は共生社会の一員として、それを牽引するリーダーに、企業の方には多様性を組織の力に変えるリーダーの育成にパラスポーツを活用頂き、我々もESG経営のパートナーになりたいと思っております。」と締めくくった。

●企業・団体メンバー交流会
特別講演に引き続き、TEAM BEYONDの企業・団体メンバーによるオンライン交流会が行われた。参加したのは17社30名、各企業・団体でパラスポーツに関する活動を牽引する方々。
交流は1グループ4~5社に分かれ、途中一回のグループ替えをはさみ、それぞれのグループで、各企業・団体のパラスポーツに関する活動紹介やそれに基づく情報交換、パラスポーツイベントの共同実施の提案など、非常に積極的な議論が交わされた。
特別講演で講師を務めた竹内氏も各グループの交流に加わり、参加者からの質問に答えたり議論に参加したりと、交流を大いに盛り上げていただいた。

参加者からは「TEAM BEYONDの他企業との交流は、普段なかなかできないため非常に貴重な時間になった」「普段交流する機会のない企業・団体の方々と、違う観点の話が出来て良かった。」などの意見が見られた。

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特典1として、企業・団体のロゴやメッセージが「TEAM BEYOND」公式ウェブサイトに掲載される。
特典2として、「TEAM BEYOND」バナーロゴを企業HP(相互リンク)や名刺等に印刷して使用できる。
特典3として、企業・団体で実施するパラスポーツ関連のイベントについて、「TEAM BEYOND」のウェブページ等で告知できる。
まずは、「TEAM BEYOND」ホームページにアクセスを。

20220316

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