TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラム「2/17 おおたランニングフェスティバル2024(大田区)」実施レポート

2024.02.27
おおたランニングフェスティバル

2024年2月17日(土)、大田スタジアムで開催された「おおたランニングフェスティバル2024」において、TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラムを実施しました。

ゲストアスリートに、デフサッカーの久住呂文華(くじゅうろ あやか)選手、瀧澤諒斗(たきざわ あきと)選手、デフフットサルの宗澤麟太郎(むねさわ りんたろう)選手をお迎えしてデフサッカー(フットサル)体験を行ったほか、アーチェリー体験やデジタル技術を活用した馬術体験などを行いました。イベントの様子についてご紹介します。

デフサッカー(フットサル)体験

TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラム「2/17  おおたランニングフェスティバル2024(大田区)」実施レポート

デフサッカー(フットサル)体験では、デフサッカーの久住呂文華選手と瀧澤諒斗選手、デフフットサルの宗澤麟太郎選手によるアスリートプログラムを実施。はじめに、各ゲスト選手よりデフサッカー(フットサル)の基本ルールや特徴などについて説明がありました。

デフサッカー(フットサル)は、聴覚に障がいがある人を対象とした競技で、デフ(deaf)とは聞こえない人・聞こえにくい人を指します。ルールは通常のサッカー(フットサル)と基本的に同じですが、競技中は補聴器を外すことが義務付けられており、アイコンタクトや手話、身振り手振りを通じてコミュニケーションを取るのが大きな特徴です。

ゲスト選手の皆さんは、競技の説明と合わせて試合中に使用する手話もレクチャー。子どもを含め参加者は真剣に説明を聞きながら、手話にも興味津々の様子でした。

続いて、デモンストレーションとしてゲスト選手の皆さんによる華麗なテクニックを見学したのち、デフサッカー(フットサル)の体験会を実施しました。

まずは、選手が出題する手話の意味を考え、その答えが書かれているコーンに向かってドリブル、シュートを行うというユニークな練習方法を通じて、サッカー(フットサル)だけでなく、手話の習得にもつながる機会になりました。そして、ボールの扱いに慣れたところで、参加者とゲスト選手の皆さんを交えたミニゲームに挑戦。聴覚障がいのある選手のプレーを疑似体験できるように、参加者は耳栓を装着してのプレーに臨みました。

参加者は、この体験会でデフサッカー(フットサル)を知った方がほとんどでしたが、通常のサッカー(フットサル)なら経験があるという方も多く、試合は白熱した展開に。子どもたちだけでなく大人の参加者も大盛り上がりで、ゴールが決まるたびに周囲から歓声が起き、習得したばかりの拍手の手話も交えながら、声援を送る姿がとても印象的でした。

TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラム「2/17  おおたランニングフェスティバル2024(大田区)」実施レポート
TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラム「2/17  おおたランニングフェスティバル2024(大田区)」実施レポート

ミニゲームを通して参加者の皆さんは、音が聞こえない中で体の動きを見てコミュニケーションを取る難しさを実感したようです。

ゲーム終了後には、「アスリートの感覚を知ることができた」「貴重な経験ができて嬉しい」などといった、ポジティブな感想や、サッカー(フットサル)経験者からは、普段と違い選手間での声掛けができない状況でプレーする難しさと、それに対応する選手の凄さを感じたという意見をいただきました。

また、体験の様子をご覧になっていた来場者の方からは、「手話を覚えながらプレーもできて良いですね」といった声もありました。

体験会の合間や終了後には、ゲスト選手の皆さんが参加者との交流を楽しんでいました。また、記念撮影のリクエストにも気軽に応じている様子も見られ、とても和やかな雰囲気だったのが印象的でした。

ある参加者からは、「障がいのある方を特別視するのではなく、共に助け合えるような世の中にしたい。またこのようなイベントを企画してほしい」という意見をいただくなど、共生社会について考えていただける、きっかけにすることもできました。

男女を問わず、小さなお子さんから大人の参加者まで多くの方にご参加いただいた今回のアスリートプログラム。終始、笑顔と活気に溢れた体験会となりました。

久住呂文華選手、瀧澤諒斗選手、宗澤麟太郎選手と一緒に、サッカー(フットボール)の魅力を多くの方に広くお伝えできたと考えています。

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アーチェリー体験

TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラム「2/17  おおたランニングフェスティバル2024(大田区)」実施レポート

アーチェリーは、的に向かって矢を放ち、得点を競う競技です。的に対して横向きの状態から体をねじり、2種類の弓(リカーブ・コンパウンド)を使って的を狙います。選手は障がいの種類や度合いなどで部門・クラスが分かれており、的との距離や的のサイズもそれぞれで異なるルールです。

体験では、車いすに乗車した状態で競技に挑戦。参加者の得点数を記録してランキングを発表。中には、記録更新を目指して何度も挑戦するリピーターの方もいらっしゃいました。小さなお子さまが挑戦する際には、的や車いすの位置を変え、難易度を調整することで楽しんでいただきました。

座った状態の姿勢で正確に的を狙う難しさを体感した参加者の皆さんは、選手の身体能力の高さにあらためて驚いた様子。競技としての魅力を十分に伝えられたと感じています。

VR等を活用した馬術体験

馬と選手が一体となり、いろいろな歩き方や図形を描く演技を披露して、その正確さ・美しさを競うパラ馬術。視覚や四肢などに障がいのある選手が対象で、「インディビジュアルテスト」「チームテスト」「フリースタイルテスト」の3つがあります。それぞれ運動項目ごとに0~10点のポイントが付与され、その合計で採点します。

今回は、馬のぬいぐるみに座って手綱を操りながら、目の前のモニターに映るコースをなぞることで擬似体験ができるプログラムを実施しました。2回チャレンジでき、1回目はモニターで自身の動きを確認しながら、2回目はアイマスクをした状態で、コーラーと呼ばれる誘導の声がけを頼りにゴールを目指し、視覚障害のある選手のプレーを疑似体験しました。

普段なかなかできない体験ということもあり、大きな注目を集めていたこのプログラム。親子や大人数のグループで参加された皆さんには、メインで競技を行うお子さんに向かって声で指示を出す「コーラー役」を務めていただき、たいへん盛り上がりました。

TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラム「2/17  おおたランニングフェスティバル2024(大田区)」実施レポート

その他

TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラム「2/17  おおたランニングフェスティバル2024(大田区)」実施レポート

体験以外にも、会場ではさまざまなパラスポーツを紹介するパネルや、実際の試合で使用されている競技用具などを展示しました。

また、今回体験を行った競技以外のパラスポーツについても広く紹介。お客様の目に触れやすいようにレイアウトを工夫した結果、パネルの内容を一つひとつ丁寧に読んでくださる来場者が多数いました。

会場では、日本で初の開催となる東京2025デフリンピックにむけて、子どもたちが手話に触れるきっかけにしてもらうことを目的に制作された「しゅわしゅわ☆デフリンピック!」の動画を放映。来場者は興味深くご覧になっていました。

また、体験したパラスポーツのスタンプを9個集めたという方がTEAM BEYOND PRブースに来場。記念品としてノベルティのナップザックをお渡しし、とても喜んでいただけました。

競技体験、アスリートによるデモンストレーションや解説、展示など、さまざまな角度からパラスポーツの魅力をお伝えする「TEAM BEYONDパラスポーツ体験プログラム」。今年度も都内のさまざまな会場で実施しました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。この体験をきっかけに、「パラスポーツについてもっと知りたい、違う競技もやってみたい、大会を観戦してみたい」と思っていただいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。TEAM BEYONDのメンバーとして、これからもパラスポーツを応援していただけると嬉しいです。

これまでご参加いただいた方も、まだ参加したことがない方も、次回のパラスポーツ体験プログラムでお会いできることを楽しみにしています!

これまでのパラスポーツ体験プログラムの実施レポートはこちら↓
https://www.para-sports.tokyo/sports/taiken/report

・スタンプラリーの詳細はこちら↓
https://www.para-sports.tokyo/sports/taiken/passport

・TEAM BEYOND LINE公式アカウントの詳細はこちら↓
https://www.para-sports.tokyo/topics/activity/line_open

・SPOPITA(スポピタ)スタンプラリーの詳細はこちら↓
https://spopita.jp/stamprally/

・『しゅわしゅわ☆デフリンピック!』の詳細はこちら!
https://www.tokyoforward2025.metro.tokyo.lg.jp/news240213/

20240227

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