パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

2022.03.11
パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

3月4日(金)から北京2020パラリンピックが開幕。チームビヨンドでは夏季だけでなく、冬季パラリンピック競技の魅力も紹介。大会の開幕に先がけて、YouTubeにて「『TEAM BEYOND presents アルコ&ピース パラスポーツガレージ特別番組』~北京パラリンピック特集!」を配信しました。
今回は車いすアイスホッケーの熊谷昌治選手、車いすカーリングの戸田雄也選手、元クロスカントリー&バイアスロン選手の太田渉子さんをゲストに迎え、冬の競技ならではのトークを展開し、冬季パラリンピック競技の魅力を発信。さらに、パラスポーツ大好き芸人みんなのたかみちさんによるクイズコーナーや、アルコ&ピースとゲストでのカーリング対決も行われました。その模様をレポートでお届けします。

冬のパラリンピック競技の知られざるエピソードが続々登場!

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

今回、ゲストに迎えたのは、車いすアイスホッケー、車いすカーリング、そしてクロスカントリー&バイアスロンと冬を代表するパラスポーツの選手たちです。

車いすカーリングの戸田雄也選手は、マリリンの愛称で知られる有名カーリング選手・本橋麻里さんとの出会いがきっかけで車いすカーリングの世界へ。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信
パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

車いすアイスホッケーの熊谷昌治選手は、地元にいるバンクーバーパラリンピックでメダルを取った先輩がきっかけで競技を始められたそうです。

クロスカントリー&バイアスロンの選手として活躍していた太田渉子さんは、現在パラテコンドー選手という一面も持っています。一度スキー選手を引退した後、パラテコンドーと出会いました。「自分で体験をしてみて、魅力を皆さんに知ってもらい、応援してもらいたいなと思って始めたのがきっかけ」と話してくれました。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信
パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

最初に行われたコーナーでは、ゲストの3人から冬のパラリンピック競技ならではのエピソードを披露。事前アンケートをもとに作られたフリップから、酒井さんが気になるネタをピックアップしました。

寒いのにお風呂に入れない!?

最初に紹介されたトピックに「はい!」と元気よく手を上げたのは、車いすカーリングの戸田選手。

「カーリングは氷上で行うので、足や体がとても冷えるんです。ホテルに戻ってバリアフリーのお部屋じゃないと、お風呂に入れない。全然体が温まらなくて結構困ることがあるんです。お布団に入って、翌朝にはちょっとあたたかくなるんですけど、体調管理が結構大変なんです」

パラスポーツの大会で選手が集まると、バリアフリーの部屋の取り合い状態になるのだとか。

「バリアフリーのホテルを取れた選手に合うと、絶対負けないって気持ちになりますね(笑)」

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信
パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

そんなお風呂問題を解決するような策をとっているのが、車いすアイスホッケーの熊谷選手。国内の試合や合宿はなんとマイキャンピングカーで遠征し、熱々のシャワーを浴びているのだそう。

「合宿にキャンピングカーを持ち込んで、宿泊費を浮かしています。趣味と実益を兼ねていますね」

合宿などは実費負担ということで、楽しみながら費用を浮かしているとのこと。意外な策に、アルコ&ピースの二人からは「すごい!」と感嘆の声が漏れていました。

買い物するときもスキー!?

2つめのネタは、クロスカントリー&バイアスロンの太田さん。海外遠征のときは、なんと車道や歩道を使わずスキー場を通って隣町まで買い物にお出かけしていたそうです。日本では考えられないエピソードに、アルコ&ピースの二人もびっくり!

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信
パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

「歩いて行くよりもスキーで行った方が早く着くんです。試合のようなスピードではなく、景色を見ながら気分転換って感じで。向こうだと、車道歩道以外にスキー用のコースが隣町まで続いていたりするんですよ」

若手選手は試合前も大変?

3つめのネタは、熊谷選手。アイスホッケーの練習拠点は長野県にあるとのことで、高校生や大学生で頑張っている若い選手は、ここに来るまでの移動が大変なのだとか。

「アイスホッケーの道具は、大きな荷物を持って運ばなきゃいけないんです。山口県からお父さんお母さんが車を運転して参加していたり、北海道の選手なんかは飛行機で参加していたりといったところで、大変さがあります」

ちなみに先輩の荷物を若手が持っていかなきゃいけない……といったことは、ないそうです。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

こだわりの道具に○○円使っちゃいました!

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

スポーツに欠かせないマイ道具。戸田選手は、車いすカーリングで使うデリバリースティックというストーンを投げる道具をカーボン製にしたのだそう。これ1本のお値段が3万円!

デリバリースティックはなかなか壊れないとのことですが、激しいアイスホッケーで使うカーボン製スティックは、折れてしまうこともあるのだそう。激しさが伝わります。その価格、1本1万5千円ほど。

また、スキーは1セット10万円ほどするとのこと。でも一番高いお値段だったのは、太田さんがあげたバイアスロンの空気銃。そのお値段、なんと30万円。アルコ&ピースの二人も「ええ!?」とびっくり。高額アイテムだったので、太田さんも大事に扱っていたそうです。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

氷上でも汗ダラダラ男

こちらは再び熊谷選手。アイスホッケーは寒い氷上で試合をするのですが、45分の試合が終わると汗だらだら状態になるとのこと。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

「休憩では体を冷やさないように気を遣っています。清潔にしている選手はいいんですけど、外国人で、体臭を消すために香水をふりかけたりしている人もいて、接触のあるスポーツなので、結構臭い人もいるんです」

テレビの画面越しではわからない匂い事情をきいたアルピーのお二人から「ご自身は香水とかつけられるのですか?」と聞かれた熊谷選手は「つけないです」と答えていました。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

みんなのたかみちさんによる「パラスポーツクイズ」

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

続いては、すっかり番組恒例となった、パラスポーツ芸人・みんなのたかみちさんによる「パラスポーツクイズ」コーナーへ。みなさんもぜひ考えてみてください!

Q. 冬季パラリンピック競技種目は全部で6つあります。「アルペンスキー」「クロスカントリースキー」「バイアスロン」「アイスホッケー」「車いすカーリング」さて、あともうひとつは?

たかみちさんからのヒントは「2018年の平昌から正式種目に」「成田緑夢選手金メダル取った」競技とのこと。もうひとつのヒント「成田三兄弟」というキーワードを聞いた酒井さんは、亀田三兄弟を連想したのか「ボクシング?」と答えましたが、もちろん違います。

気になる答えは……

A. スノーボードでした!

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

Q. パラアイスホッケー熊谷昌治選手が競技をプレーする上で必要な能力として挙げているのは「スピード」「ターン」あともうひとつは?

今回のゲスト熊谷選手にまつわる問題。平子さんは「なんとなく人柄伝わってきます」と自信満々。出した答えは「ハート」でしたが、こちらは間違い! 戸田選手は自信なさげに「テクニック?」と答えるも、こちらも不正解。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

気になる答えは……

A. ストップでした!
熊谷選手によると、このストップはただブレーキをかけるということではないそうで、「クッて止まることによって、相手が通り過ぎてしまったり、そこでゴール前にパスを流したり」できるという、フェイントのような一種のテクニックなのだそうです。

Q. クロスカントリースキー・バイアスロンメダリストの太田渉子さん。競技前や大会前にとある「ルーティン」をしてテンションを上げていたそうです。さて何をしていたのでしょう?

平子さんが「太田さんはコレだ!」と回答したのは、「Kiroroの『長い間』を聴いてそう」。酒井さんは「アメトーーク!のDVDみるとか?」との答えでしたが、どちらも不正解。

気になる答えは……

A. ダッシュでした!

スタートエリアは狭い場所なので、その場でアップができないのだそう。「スタート前に体をさめないように、少しでも心拍数を上げなきゃいけないので、ダッシュしていました」。走るほかに、ジャンプをしてアップする選手もいたそうですよ。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

アルコ&ピースvsゲストで戦う「車いすカーリングゲーム」

こちらも番組恒例、さまざまなパラスポーツを題材にゲストとアルピーのお二人が競うコーナー。今回は、「車いすカーリングゲーム」です。車いすカーリング協会の協力のもと、氷上ではなくても簡単に体験できる道具を使ってカーリング対決を行いました。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

車いすに座り、デリバリースティックを使ってストーンを押して投げます。3ストーンずつ投げて、ストーンが目標により近づいたチームが勝ちです。先行はアルコ&ピースチームからスタート。

一投目は、酒井さん。ストーンの曲がり方のクセを確かめながら投げたものの、クセを読みきれずに目標の左側に流れていきます。次はカーリング初チャレンジの太田さん。投げる瞬間に支えが外れて弱々しい投球に……。目標のかなり手前でストーンが止まってしまいました。
戸田選手からは「ガードと呼ばれる邪魔な石になっちゃった」とのコメント。正式ルールでは一投目の人が投げたガードを弾いてはいけないというルールがあるのだそうです。今の所、アルコ&ピースチームが優勢です。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信
パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

二投目は平子さんから。ガードを避けようと回転をかけた結果、なんと、ガードの横で90度曲がってしまい、目標から遠い場所へ。
次に熊谷選手が勢いよく投げると、すべてのストーンを弾き飛ばし、お互いフラットな状態になり、最後の投球へ。

最後の三投目の酒井さんは、今度はストーンの癖を読みつつ、目標に近いところに再度置きます。最後に投げたのはプロとして活躍する戸田選手。背水の陣という状態ですが、プロとして負けられない場面。
投球の結果は……酒井さんのストーンの近くへ置くことができましたが、どちらが近いか微妙な状態に。

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信
パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

ここで、「本当のルールはハウス(目標)の中にストーンが入ってないと0点なんです」と戸田選手。今回は1つも入っていないので、最後にもう一投ずつ投げることに。

平子さんがデリバリースティックを上手に使いこなし、目標に近い場所に置くことができました。そして、最後に投げた太田さん。戸田選手からの丁寧なアドバイスも実らず、目標まで遠く及ばない結果に……! アルコ&ピースチームの勝利となりました!

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信
パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

ちなみに、実際に氷上で使うストーンは1個20万円とかなり高額! ストーン専門の山から切り出した天然の石を使っているのだそう。

「自然の石なので、どうしても中にちょっとした空洞などがあるんですよね。だから1個1個、クセが違います。石には番号がついていて『何かこの5番は、ちょっとおかしいぞ』とか、『ちょっと進み方にクセがあるな?』など違いあるんです」と、今回のように曲がりやすい石もあるのだと紹介していました。

冬季パラリンピック競技も盛り上げていきましょう!

パラスポーツは冬も熱い! 北京2022パラリンピック競技の魅力を発信

冬のパラリンピック競技の新しい一面や知られざる選手の姿を知ることができた、今回の配信。番組を見てから北京パラリンピックを見れば、より楽しく観戦できるのではないでしょうか。

また、TEAM BEYONDでは、引き続きメンバーを募集中。パラスポーツの楽しさやアスリートのすごさなどをお伝えすることを通じて、パラスポーツに関心を持って応援してくださるファンの方を増やしていこうという東京都のプロジェクトです。ぜひご参加ください。

メンバーへの入会はこちらから
https://www.para-sports.tokyo/member/benefit/

今回、配信された番組は以下のURLから見られますので、ぜひご覧いただき、一緒に冬季パラリンピックを盛り上げていきましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=3YuJSLOep6Y

20220311

ページトップへ