昨年、12月に行われたワークショップからおよそ1か月が経った、2023年1月25日。3月5日にカフェVALLEY PARK STAND(ヴァリー・パーク・スタンド)にて開催されるパラスポーツ普及イベントに向け、再び大学生たちが集合。
前回のワークショップで決まった「#パラスポーツでつながる世界」を軸に、五感でつくる世界を体現するようなコンテンツを考えていきます。
どうやってイベントを盛り上げていくか、どうやったら多くの人に興味を持ってもらえるか、学生たちによる熱いディスカッションが繰り広げられました。
前回の振り返りからスタート
まずプロデューサーである株式会社マグネットの佐藤さんや株式会社プールの林さんから、今回目指す着地点についての説明がありました。
今回のワークショップのメイン課題は、イベントのコンテンツや告知方法を具体化し、実施に向けた体制を整えること。コンテンツ担当と告知担当の2つにチームを分け、それぞれリーダーを立てるところまでが目標です。
今回参加した学生は9名で、なかには初参加という人も。学生たちのファシリテーターとして、株式会社 Hands UP代表で現役大学生の難波 遥さんが、前回同様に学生たちをサポートしました。
一人3分ではおさまらない!? 熱意あふれる宿題の発表
今日のワークショップにさきがけて、学生たちには、イベントを実施するカフェの下見と五感をテーマにしたコンテンツアイデア、そしてイベントの集客方法を考える宿題が出ていました。最初のワークでは、宿題の成果を1人3分という持ち時間で発表しあいます。
実際に下見に訪れた時間やその時のカフェの客層、店の雰囲気を全員がしっかり観察しており、そこから自分たちがどういうコンテンツを作ればいいのか、具体的に想像したことが伝わる発表ばかり。なかには熱が入りすぎて、時間オーバーする人も! イベントへの意気込みが伝わります。
五感に関するアイデア、テイクアウトのスリーブやコースターのデザイン、オブジェスペースの活用など、前回よりも具体的で幅広いアイデアが多く出されました。
各チームの色が光った、2チームでの企画出し
続いて、2つのチームに分かれて、宿題の内容をベースに企画をまとめる作業を行いました。どちらのチームもアイデアが止まらない様子。どんどん付箋に書き込んでいきます。
会議を行っていたメインルームをそのまま使ってワークを行ったAチームは、自分たちのアイデアの実現可能性を佐藤さんに確認するなど、イベントを着実に推し進めようとする姿勢が見えました。
別部屋でディスカッションを行っていたBチームは、部屋の壁を利用して話し合いを実施。飲食店経験がある人が率先して指揮を執り、Aチームとはまた違うテーマで話し合いを進めていました。
最後にそれぞれのチームが話し合った結果を発表します。Aチームはコンテンツ内容だけでなく、当日に向けた告知のアイデアを盛り込んでいました。
Bチームはカフェで働いた経験があるメンバーの助言をもとに、時間帯によって異なる客層をターゲットにしたコンテンツを提案。
どちらのチームも、1ヶ月後のイベントの実施に向け、より具体的でパラスポーツ普及へのインパクトがあるコンテンツを作ろうとする姿勢が印象的でした。
聴覚・視覚・触覚・嗅覚・味覚。それぞれのコンテンツを、全員でさらに具体化!
次のワークでは、株式会社マグネットの佐藤さんのサポートのもと、2つの発表をまとめる作業に入ります。
まずは「触覚」のコンテンツから。学生たちからは、「ボッチャ」「点字スリーブ」といった意見があがります。
途中、「学校じゃないから、自ら発言しないと取り上げないよ」という佐藤さんの言葉に背中を押されたのか、学生たちの議論はよりホットに! パラスポーツに使用する道具の体験や、参加型の書き込みなど、「触る」「触れる」を切り口にさまざまなアイデアが飛び交いました。
聴覚ではトークショーやラジオ、視覚はチェキ撮影や動画、障がい者アートなど、ほかの感覚をテーマにしたコンテンツについても、ブラッシュアップ作業が進んでいきます。
味覚については、パラアスリートの食レシピというアイデアが登場。「選手のプライベートを知ってもらうきっかけになりそう」と盛り上がりますが、「パラアスリートならではの食事が存在するかはわからない」という声も。
味覚とパラスポーツにどのような関連性を持たせるか、参加者一同頭を悩ませる場面がありました。
嗅覚を切り口にしたコンテンツについては、「パリをイメージする香水を展示するのはどうか」という提案がありました。次のパラリンピックの開催地であるパリを取り上げたことについて、佐藤さんも「パラリンピアンはパリを目指しているから、パリを意識したコンテンツがあるのはいい」と感心した表情。
他にも用具体験や参加型書き込み板の設置など、企画の目的や有効性を確認し合いながら、より深くアイデアを掘り下げていった様子。
カフェで実施する企画が固まってきたところで、次に、人を呼び込むための告知方法について考えます。
「すでにSNSアカウントはあるし、LINEアカウントには1万5千人の登録者がいるのでつなげることができる。できればイベントで、さらにLINE登録者を増やしたい」と佐藤さんが目標を掲げると、学生からは「何人くらい増やしたい?」といったより踏み込んだ質問が。
さらに「学生団体を巻きこむのは?」「インフルエンサーに協力してもらうのは?」など、
メンバー外の人たちと協力してイベントを盛り上げていくようなアイデアも見られました。
コンテンツチームと告知チームに分かれてアクション開始!
最後に、実施に向けてコンテンツチームと告知チームのチーム分けが行われました。告知担当をやりたがる人は少なかったですが、最終的には3人が自主的にやりたいと手を挙げ、告知チーム3名、コンテンツチーム6名で担当メンバーが決まりました。
コンテンツチームはメンバーの3人がリーダーになりたいと積極的に挙手! どうやって決めるかについて白熱の議論が繰り広げられていました。
長い話し合いの末にコンテンツチームのリーダーとなった学生は、「パラスポーツの楽しさが、日本に世界に繋がるイベントにしたい。一人一人の良さ、強さを、メンバーみんなを介して活かせるチームにしていきたいです。マンガの『ONE PIECE』のようなチームを目指します」と、熱い意気込みを語ります。
告知チームのリーダーも「当日はいろんな若い人にパラスポーツの良さを知ってもらえるように、チームで楽しみつつ、当日までがんばっていきたいです」と前向きな表情。
これから各チームのリーダーを中心に、更なる準備を進めていきます。
学生たちのフレッシュなアイデアが詰まった1日限定のパラスポーツカフェは、
3月5日(日)にオープン!
ぜひ、みなさんも足を運んでみてくださいね。
【イベント情報】
日時:3月5日 (8:00~21:00)
東京都渋谷区神宮前6-20-10 MIYASHITA PARK North 4F
カフェ「VALLEY PARK STAND」にて開催