パラパワーリフティングの魅力をもっと届けたい!NPO法人二枚目の名刺が選手と取り組んだプロジェクトとは?

2017.09.22
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「がんばれー!」「ファイトー!」

たくさんの応援の声と拍手が響き渡ったあと、会場内は静寂に包まれます。

カラフルなユニフォームに身を包んだ選手たちが、ぐっと精神を集中し、思いっきりバーを持ち上げる!

審査員たちが白旗をあげた瞬間、「GOOD LIFT!」のアナウンスが響き渡り、選手の喜びの笑顔とともに会場が沸き立ちます!

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この競技は、「パラ・パワーリフティング」。下肢障害のある選手が、上半身の力を使って、おもりのついたバーベルを持ち上げ、その重量の記録を競うスポーツです。パラパワーリフティングでは、障害の種類や程度によるクラス分けはなく、体重別に試合が行われます。

日本においてパラパワー競技の発展を支えるのは、試合で司会も務めていた「日本パラ・パワーリフティング連盟(以下、JPPF)」理事長の吉田進さん。妻の寿子さんとともに、長年に渡って選手の育成につとめてきました。

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でも日本ではまだまだ、パラパワーのおもしろさは知られていません。そこで「パラパワーの楽しさをより多くの人に届けよう!」と立ち上がったのが、NPO法人二枚目の名刺のメンバーです。

最初は興味本位、でもどんどんパラパワーに魅了されていった

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二枚目の名刺は、企業で働いている人が、会社外で自分の経験やスキルを活かしてNPOの取り組みを後押しするプロジェクトです。

JPPFのサポートメンバーとなったのは、服部努さん、武井誠一郎さん、飯田将茂さん、小林忠広さん、山本光希さん、加藤みつきさんの6人。普段は会社員や学校の先生、映像クリエイターなどの仕事をしながら、空き時間や休日を使って集まり、このプロジェクトを進めてきました。

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「実は障害者スポーツについては、ほとんど知らなかったんです。でも、なんとなくおもしろそう!っていう興味が湧いて、JPPFのサポートをすることになりました」(山本さん、加藤さん)

メンバーの大半は、最初はパラパワーについて全く知識がなかったのだそう。でも、吉田夫妻のJPPFにかける熱い思いを聞いて、メンバーの意識は大きく変わりました。

「初めて会った瞬間から最後までずっと、団体のビジョンや「パラパワーを広めたい」という気持ちを語ってくださったんですよ。その吉田さんたちの思いの強さに感動しました。」(小林さん)

何度も吉田さんたちと対話を重ねることで、メンバーと吉田さん夫婦はすっかり意気投合。こうしてJPPFと二枚目の名刺のコラボレーションプロジェクトが始まりました!

(写真は左から山本光希さん、加藤みつきさん)

パラパワーの魅力を「素人目線」で伝えよう

二枚目の名刺メンバーがプロジェクトの目的として定めたのは、「パラパワーの魅力を素人目線で探求する」ことでした。

「吉田夫妻は、選手の育成にいっぱいいっぱいの状態でした。だから僕たちは、競技人口や観戦にきてくれる人を増やすために、パラパワーの魅力を伝える情報発信をすることに決めたんです。」(武井さん)

まずは団体ホームページやFacebookページで、イベントや試合情報などの情報発信を強化。なんと「いきみ顔選手権」というユニークな企画まで生まれました!

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「イベントでバーを持つときの参加者のいきみ顔を撮影して、Facebookページにアップしていきました。そんな顔見ることなんてないので、みなさん喜んでくれました(笑)」(小林さん)

人気のコンテンツも生まれたことで、Facebookのいいね数は大幅に増加。これまでより多くの人に、パラパワーの情報を届けることができるようになりました。

選手たちの持つ人間的な魅力を届けたい!

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二枚目の名刺が取り組んだもうひとつの企画は、選手へのインタビュー映像コンテンツの配信です。

「人ってどういうきっかけでスポーツ選手のファンになるんだろうとみんなで考えたんです。きっと「選手の人柄に触れるとき」じゃないかと思ったんです。」(山本さん)

映像クリエイターである飯田さんが撮影、武井さんがインタビュアーを務め、選手の人生のストーリーや競技にかける思いを語る映像をつくりました。

(写真は左から飯田 将茂さん、武井 誠一郎さん)

「最初は選手から、「つらいことがあったけれど、乗り越えて今がある」というような話が聞けるのかと思ったんですが、それは僕の思い違いでした。スポーツをしていたら誰だって調子が悪かったり怪我をすることがありますよね。障害のあるなしに関わらず、選手はみんなその波を乗り越えて競技を続けているんです。」(武井さん)

選手へのインタビューを続けていくうちに、メンバーのみなさんはどんどん選手たちに魅了されていったのだそうです。

「話を聞いていくうちに、選手たちの強い思い、人間的なパワーに魅力を感じました。障害をもろともせず、命かけてスポーツをやっているところに惹かれましたね。」(飯田さん)

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作製したインタビュー映像は、JPPFのFacebookやホームページに掲載され、多くの人に選手たちの魅力を伝えています。

パラスポーツを応援する仲間になろう

プロジェクトに関わったことで、最初はあまりパラパワーのことをよく知らなかったメンバーのみなさんには、心境的にこんな変化があったそうです。

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パラスポーツの魅力は、選手や関連団体の力だけでは伝わりません。さまざまな人の協力があってはじめて、多くの人の心に届くのです。

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