パラトライアスロン谷 真海さん×モアモデル内田理央さん 対談でアスリートの素顔を「知る」(前編)

2018.08.28
パラトライアスロン谷 真海さん×モアモデル内田理央さん 対談でアスリートの素顔を「知る」(前編)

LOVE & FUN パラスポーツの世界 vol.1

2020年の東京大会を目指すパラアスリート連載が再始動。今回はMOREと縁の深い、憧れのママアスリートが登場!

一度パラリンピックに挑戦すると
感動のない人生がつまらなくなってしまう

パラトライアスロン谷 真海さん×モアモデル内田理央さん 対談でアスリートの素顔を「知る」(前編)

内田 パラアスリートにお会いする機会はこれが初めてなので嬉しいです! 谷さんは2004年にモア編集部から著書『ラッキーガール』を出されているんですよね。
 大学4年から取材していただいたり、本を出したり、何かとご縁があるんです。
内田 お仕事をしながら競技を続けて、結婚も出産も経験している大先輩です! 走幅跳でパラリンピックに3大会出場されましたが、今はトライアスロンに転向したそうですね。
 妊娠したのをきっかけに、走幅跳は一区切りかなと何となく思っていて。でも妊娠期間って体重をあまり増やしちゃだめじゃないですか。筋力はなるべく維持したかったので、できる範囲で運動を続けようと思っていたんですが、どの情報を見ても「適度に運動しなさい」としか書いてなくて(笑)。その適度がどの程度かわからなかったんです。
内田 確かにそうですね(笑)。ジムで妊婦さんを見る機会もあまりないかも。
 何かあったら困るので、日本だと断られる場合が多いんですよね。でもちょっと視野を広げて海外のママアスリートの情報を調べてみると、「あ、結構、動いていいんだ」と思って。出産の3週間くらい前まで、心拍を上げすぎない状態でゆっくり自転車をこいだりウエイトトレーニングをやったりしていました。
内田 すごいですね!! でもみなさん出産後に体重や体調を元に戻すのが大変って言いますよね。
 そうなんです。育児は24時間体制ですし、授乳しながらトレーニングなんてまずムリ(笑)。2カ月くらいは時間が取れませんでした。でも段々リズムができてきて、育児の気分転換として自転車をこいだり泳いだりするようになりました。仕事に復帰することが決まったのが、出産して1年たった頃。自分にとって競技は仕事の一部だったので、自然とやりたいなという気持ちが湧いたんです。本格的に復帰するのか、趣味としてやるのかはすごく悩みましたが、もともとやっていた競技ではなく、ゼロから新しい挑戦をしようと思い、トライアスロンに転向しました。
内田 トライアスロンって、スイム(水泳)0.75キロ、バイク(自転車)20キロ、ラン(マラソン)5キロですよね。大変そうすぎて想像つかない!
 よく言われます(笑)。でも40キロ以上をひたすら走るフルマラソンよりはラクって言いますよ。練習も3つあるから飽きないですしね。

パラトライアスロン谷 真海さん×モアモデル内田理央さん 対談でアスリートの素顔を「知る」(前編)

内田 好きな種目と苦手な種目ってあるんですか?
 私は短距離を10年間やってきたので、体がもう長距離仕様じゃないんです(笑)。今はようやく1時間ジョグができるようになりましたけど、最初は30分走るだけでもきつかったですね。水泳は小学生の頃に習っていましたが、海で泳ぐ経験は初めて。まずは恐怖心や不安に打ち克つ、自分との闘いという意味あいが強かったですね。今もまだ、いろいろ適応するのに苦労しています。
内田 でも、そのチャレンジ精神がすごいと思います。
 一度パラリンピックに挑戦すると、感動のない人生がつまらなくなっちゃうんですよ(笑)。
内田 すごい言葉!
 努力した先に味わえる感動がわかっているぶん、淡々と目標なく生きることがなかなか考えられなくて。つい大変なほうを選択してしまうんです。まあ、やりたくてやっていることですけどね(笑)。
内田 パラトライアスロンの魅力って何ですか?
 トライアスロンに限らず、パラスポーツって障害のある人ががんばっているイメージがあると思うんです。でも実際に生で観ると、スピードも迫力もすごいし、れっきとした“アスリート”だということを感じてもらえるはず。2020年のトライアスロン会場はお台場ですし、沿道から応援できるので選手の息づかいも聞こえるはず。もし機会があったら、ぜひ生で観戦してほしいです!
内田 沿道の応援って聞こえるんですか?
 もちろん。この間も息子の『ママがんばれー』って声に励まされました。
内田 ステキ! 選手に応援が届いているとわかると、いっそう嬉しいですね。私もぜひぜひ、応援に行きます!!

【プロフィール】
谷 真海(旧姓 佐藤)さん
たに・まみ●1982年3月12日生まれ。2001年に骨肉腫を発症し、右足ひざ以下を切断。走幅跳競技で2004年から3大会連続でパラリンピック出場。2013年には東京五輪招致委員会のプレゼンターとしてスピーチを行い招致に貢献した。『サントリーホールディングス』勤務

(※この対談は2018年7月6日に行われたものです。)

【MORE webサイト】
http://more.hpplus.jp/
取材・文/松山 梢 撮影/三山エリ ヘア&メイク/市岡 愛(PEACE MONKEY/内田さん) 秋山 瞳(PEACE MONKEY/谷さん) スタイリスト/福永いずみ

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