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ワークショップの集大成！学生たちのアイデアが詰まった五感を刺激するパラスポーツカフェ 開催レポート
12月と1月、2回にわたって開催されたパラスポーツ普及のための大学生ワークショップ。
2023年3月5日、渋谷・MIYASHITA PARKのカフェVALLEY PARK STANDにて、2回に渡って開催されたワークショップの集大成となるパラスポーツカフェが１日限定でオープンしました。
パラスポーツについて、最初は知識が少なかった学生たちが自ら学び、作り上げた店内の様子と、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、そして味覚の五感を駆使したカフェの見どころご紹介します。
カフェの【味覚】を楽しみながらパラスポーツとふれあえる空間に
今回のカフェイベントを実施するにあたり、前回のワークショップでコンテンツを担当するチームと告知を担当するチームを決めて、1か月の間準備に取り組んで来た大学生たち。
コンテンツチームでは、過去に実施したワークショップであがった企画をもとに当日カフェで行えるかどうかを精査。関係者のサポートを受けながら、コースターのデザインや展示物の手配などを行いました。
一方、告知チームは独自のSNSアカウントを開設設置。カウントダウン形式で当日までの様子を配信したほか、イベント中、イベント後も発信を続けています。
MIYASHITA PARK内の人気カフェVALLEY PARK STAND✖️パラスポーツの、1日限定コラボカフェ。
大学生たちの頑張りをぜひ、記事にてご堪能ください。
https://www.para-sports.tokyo/join/report/workshop20221221
https://www.para-sports.tokyo/join/report/workshop20230125
カフェに溶け込んだパラスポーツのアイテムで【視覚】を表現
今回のテーマは、五感で楽しむパラスポーツカフェということで、さまざまな仕掛けがカフェ内に施されました。
カフェの入り口には、車いすラグビー、パラ陸上、チェアスキーのアイテムがずらり。普段目にすることがないアイテムに、カフェを訪れた人も興味津々。
店頭や店内では、自ら呼び込みをしたり、アイテムの説明を行ったりする学生たちの頼もしい姿が。
実際に触れるアイテムとして、ブラインドサッカーのボールとアイマスクなども展示されていました。
また座席と座席の間には、今回のイベントを説明したPOPも。興味を持った人は、TEAM BEYONDの公式LINEアカウントにその場でアクセスできます。
ドリンクの下に敷くコースターもこの日限定のデザインに！カフェを利用するだけで、自然とパラスポーツと接することができる仕掛けです。
コースターの企画をした学生さんは「企画を考えるところも含め、1か月と短い時間。考えたものがゼロに戻ることも少なくなかったので、大変でした。ツメが甘いと感じるところもあり不安でしたが、今日来ている方の笑顔が見られたので良かったです」と話していました。
なによりも圧巻だったのが、壁に飾られたパラスポーツの写真たち。躍動感あふれるものばかりで、パラスポーツに馴染みがない人の目にも、カフェの風景と共に自然とスポーツの写真が入り込むようになっていました。
大盛況！手軽に出来るボッチャ体験ブースで【触覚】を刺激
カフェの入り口横にはボッチャ体験ブースが設置されていました。カフェに入る人は皆興味津々。多くの人で賑わっていました。
「ボッチャは健常者、障がい者の壁を取りのぞくスポーツ。体験することで互いの距離を縮めて欲しい」と企画を担当した学生。参加者と一緒にボッチャを楽しんでいました。
ブースの盛況ぶりをみて「提案が形になってうれしい。貴重な経験になった」とも手応えを感じている様子でした。
【聴覚】からパラスポーツを啓蒙！店内ラジオ＋ブラインドサッカー菊島宙選手を招いてのトークイベント
店内では、パラスポーツ大好き芸人のみんなのたかみちさん、お笑い芸人のこにわさん、ブラインドサッカー・菊島宙選手の3人による1時間にわたるトークイベントが開催されました。
パラスポーツに限らず、選手の日常生活についても質問が飛び交います。
普段どのように周りが見えているかという質問に対し、菊島選手は「プールの中で目を開けたような状態」と説明。視覚に頼ることができないため普段から頭のなかでイメージを描いて移動しているとのことで、ブラインドサッカーでも「ガイドの指示を信じている」と、周りの情報提供の大切さを話していました。
そのほか、ブラインドサッカーで苦労した経験については、「あまりない」との意外な回答。「入ったときは子どもだったので、みんながかわいがってくれたし、サッカーを楽しむだけという感じでした！」と笑顔で振り返っていました。
今回のカフェの目的に、パラスポーツの普及があるため、これからパラスポーツを普及させるために何が必要かという問いも。
たかみちさんは「まだまだパラスポーツは知られていないからこそ、自分なりに、ここが面白いと熱をもって伝えている。例えば、男性選手に交じって得点王になっている宙ちゃんは、パラスポーツの中でも新たな道を踏み出して行っていると感じる」と発言。これまでもパラスポーツを伝えてきた経験があるからこそ、率直な感想を伝えるようにしているそうです。
このトークイベントを企画した大学生は「自分もこれまでパラスポーツは観てこなかったので、小さな知ることの積み重ねが大切だと思う」と話し、「今日選手に会えたことで、次は試合に行きたくなる。小さなきっかけを作っていきたい」とこれからの抱負を語りました。
それらを受け菊島選手は。「知ってもらうためには来てもらうことを期待するだけでなく、自ら発信することも大事だなと感じています」と話していました。
また、当日は店内で1時間に1度、みんなのたかみちさんとパラ卓球・岩渕 幸洋選手によるトークラジオも放送されていました。こちらのラジオはTEAM BEYONDのyoutubeチャンネルで公開されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
パラスポーツカフェRADIO part.1https://youtu.be/AzwUwuGBpDE
パラスポーツカフェRADIO part.2https://youtu.be/PBQG8oZ0ZKI
企画の難関!?【嗅覚】は花のギフトで再現
カフェはコーヒーや食べ物の香りを楽しむ場所ということもあり、嗅覚の企画はかなり難しかったと学生たち。「どの企画も、理想と現実のギャップを埋め合わせるのが難しく学びになりましたが、特に嗅覚の企画はイチから考え直すことが多かったです」。
最終的に実施されたのはトークショーに出演された菊島選手への花束贈呈。花の香りと色で嗅覚を表現しました。すてきなアイデアですね。
黄色の花は「壮大な美」やパラスポーツの明るい未来を、オレンジの花は「熱血」を表し、これからのパラスポーツを盛り上げていって欲しいというエールがこめられているのだそうです。
突然の花束贈呈に、菊島選手もうれしそうな表情！ ワークショップ時から難航していた企画だからこそ、花束贈呈後、担当した学生が「結果として良い形となり、感動した！」と安堵の表情を浮かべていた姿が印象的でした。
最後にコンテンツチームと告知チームのリーダーに1か月にわたる活動を振り返ってもらいました。
「個性豊かな6人のメンバーはそれぞれ違う強みを持っていたので、ゼロから1つのものを作ることができました。やりたいと思うだけでなく、届けた側にどう思って欲しいか考えるのが面白かったです」（コンテンツチームのリーダー）
「告知を通して若者にパラスポーツへの興味を持ってもらうことの難しさを感じました。イチからInstagram、TikTok、Twitterのアカウントを設計したのですが、数字や反響が難しく大きな課題として残りました」（告知チームのリーダー）
課題は残るものの、無事カフェオープン当日を迎えたことについては、みなさんうれしそうでした。
「『ボッチャ面白い』『知っています』という声が寄せられて、誰かの笑顔やパラスポーツの発見に繋がる形ができたのだなと感じています。関係者の皆さんがいないと作れなかったので、関わってくださった皆様に感謝しています」（コンテンツチームのリーダー）
「何人かSNSをみて来てくれた方がいてうれしかったです。今日は当日の様子を発信しています。TikTokが強く、一番数字がでていました」（告知チームのリーダー）
またTEAM BEYONDと一緒に今回のワークショップ企画をサポートしたハンズアップの代表・難波 遥さんは、「どのくらい感情が動くか不安だったけど、思った以上に小さな気づきをたくさん作ることができました。訪れた人の笑顔や反応からも記憶に残ってくれたのでは」と話します。
「今回参加してくれた大学生のみんなはこれからもパラスポーツの普及活動を続けたいと話しています。もっと自分たち世代へパラスポーツを広げるためにできることを今後も考えていきたいです」（難波さん）
多くの人が訪れて大盛況だった学生たちによるパラスポーツカフェ。これからもぜひ、若者への認知拡大活動を続けて欲しいですね。
大学生にかぎらず、TEAM BEYONDでは、パラスポーツを応援してくれるメンバーを募集しています。ぜひ、興味を持ちましたら、ご参加をお待ちしています！
