2020年10月某日、奥多摩町にある旧古里中学校を拠点としたコミュニケーション施設「OKUTAMA+」の体育館で、これからはじまるスゴ技挑戦のために、ひとりウォーミングアップに励んでいるのは、車いすバスケットボールの永田裕幸(ながた ひろゆき)選手。
永田選手は、2012年に車いすバスケットボール日本代表選考合宿に選出。2013年に自身初となる国際大会に出場、2016年にはリオデジャネイロパラリンピックにも出場し、日本チームは9位という成績を収めました。リオデジャネイロパラリンピック後も、数々の大会で活躍されています。
今回、永田選手には6秒間で3回連続のスリーポイントシュートを決めるという、スゴ技にチャレンジしてもらいます!
打ち慣れているとはいえ、短時間でのチャレンジは初!
「チームの練習でも、よくスリーポイントシュートの練習をする」と話す永田選手。スリーポイントシュート自体は打ち慣れているそうですが、息つく暇がないほど連続で打つのは普段行わないとのこと。
「最初お話を聞いたときは、僕でいいのかな?と思いました(笑)。でも、今日は楽しみながら、スリーポイントシュートを連続で決めます!」と力強い意気込みを語ってくれました。
慣れない連続シュートに苦戦!
チャレンジは永田選手がボールを持った状態でスタート。その後、1本目のシュートを打った後は、パスを受けてシュートしていきます。
シュートしてすぐ開始地点に戻って、すぐシュートの繰り返し。「普段、こんなスピーディーに連続でスリーポイントシュートを入れることはないですね」とのこと。
「静かな方が集中できる」という永田選手の意向にあわせて、スタッフ一同、静かにチャレンジを見守ります。
1本目、2本目は入っても、3本目で失敗……。なかなか3連続で決まりません。
車いすバスケットボールでは、下半身が使えない分、腕の力と上半身の反りが重要になるとのこと。体を反りながら腕の力を使って次々にシュートを打っていきます。
惜しいところまではいくものの、あと一歩のところでゴールに入らない……。もどかしい時間が続き、10回目のチャレンジを終えたところで、1度休憩を入れることに。
ひと息入れて、チャレンジ再開。果たして成功するか?
休憩で休めた身体を、ウォーミングアップで再度あたためて、チャレンジ再開です。
「ゆっくり打てれば3本連続入れられるんですけどね……。今回はスピードが求められるので」と、永田選手にも焦りの表情が見られます。
現場にも緊張感が漂う中、18回目のチャレンジ……。
1本目、2本目と、順調に決めていき、ついにラスト3本目。
放たれたシュートはバックボードに当たることなく、ボールがリングに吸い込まれていきました!
スタッフたちの歓声のなか、決めた瞬間、永田選手が漏らした言葉は「よかったー!」。安堵に包まれた様子がうかがえます。成功おめでとうございます!
慣れない連続シュートというチャレンジに最初は「心配」と話していた永田選手。しかし終わった後は、晴れ晴れとした表情に。
「無事終わってホッとしています。なかなか入らない中、スタッフの皆さんの空気を感じて焦っていました(笑)。でも、成功してみんなが喜んでくれたのが嬉しかったです」。
スゴ技を見せてくれた永田選手、本当にありがとうございました!
今回のチャレンジの模様は以下のページから見ることができます。永田選手の美しい連続スリーポイントシュートを、ぜひ目の当たりにしてください!