【前編】パラアスリートのなりたい私。「車いすバスケと出合って 世界がどんどん広がった」

2018.03.02
【前編】パラアスリートのなりたい私。「車いすバスケと出合って 世界がどんどん広がった」

インタビュー vol.04 網本麻里さん[車いすバスケットボール]

車いすバスケの日本代表のエースとして活躍する網本さん。現在は日本(2チーム)、オーストラリア、ドイツの4つのクラブチームに所属し世界で活躍している。

「元々英語が好きだったこともあり、大学4年のときにオーストラリアの選手に誘われてふたつ返事で『行く!』と言ったのが海外でプレイするキッカケ(笑)。ドイツ行きも、2015年のリオパラリンピック予選で負けて『強くなるために環境を変えたい』と思ったとき、今の所属チームから声をかけてもらったんです。日本では2017年から可能になりましたが、海外では基本的に男女混合のチーム構成。私も男性に混じってプレイをしています。特にドイツのトップチームには各国の代表選手も多く所属しているので、貴重な経験をさせてもらっています」

生まれつき右足首の変形障がいがあったが、手術により大きな支障なく日常生活を送り、2歳から始めた器械体操ではオリンピック出場を夢見ていたほど。その後、小学3年からバスケに熱中していたが、中学2年で再び手術をしたことを機に、車いすバスケに転向した。

「成長と共に体重も増えるし、周りの当たりも強くなるので足にかかる負担がすごくて。中学の部活の練習中もねんざをしたように腫れてしまい、高校で『ついて行かれへん』と断念しました。車いすバスケを知ったのは『娘がバスケをしている姿を見続けたい』と思った母から教えられた小学6年の頃。始めは遊び程度だったけれど、高校で経験した海外遠征で『もう一度外国選手と試合したい』と思い、世界を目指すようになったんです」

【車いすバスケットボールとは?】

コートの広さや人数、ゴールの高さは一般のバスケと同じだが、車いすを3 回以上こぐとトラベリングになる、ダブルドリブルは適用されないなどのルールの違いがある。また障がいが重い1.0点から軽い4.5点まで持ち点がクラス分けされ、コートに出ている5 人の合計が14.0点以内である必要がある。

(後編につづく)

【前編】パラアスリートのなりたい私。「車いすバスケと出合って 世界がどんどん広がった」

【プロフィール】

網本麻里さん

あみもと・まり●1988年11月15日生まれ、大阪府出身。エイベックス所属。16歳で女子車いすバスケットボールの日本代表に。ポジションはフォワード。持ち点は4.5。2008年の北京パラリンピックにはチーム最年少の19歳で出場し、7試合で133点を挙げて得点王に。

【MORE webサイト】
http://more.hpplus.jp/

取材・文/松山梢
撮影/永躰侑里
ヘア&メイク/久保フユミ(ROI)
画像2枚目/©mixjam design y.takamine

20180302

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