「記録を出したときのみなさんの一生懸命で大きな声援が、すごく気持ちよかったです」
当日の応援をにこやかに振り返るのは、パラ・パワーリフティング男子49kg級の三浦浩選手。当日は116kgに挑戦して、見事成功しました!
2月24日(日)、大田区総合体育館で開催した「BEYOND STADIUM」にて試技が行われました。「BEYOND STADIUM」はパラスポーツの魅力を目の前で感じながら、競技の特徴に合わせた「最高の応援」をみんなでつくるイベント。パラ・パワーリフティング、ウィルチェアーラグビーの試合、そしてゲストによるミニライブやトークショーと盛りだくさんの内容でした。
会場には、選手たちを応援しようと、たくさんのTEAM BEYONDメンバーが集まりました。私たち一人ひとりの応援は、選手にどんなパワーを与えるのでしょうか?今回は、選手たちに注目します!
みんなの応援に後押しされて、記録が出せた
最初に行われた競技は、下肢に障害のある選手によるベンチプレス競技であるパラ・パワーリフティング。選手が上半身の力だけを使って、おもりのついたバーベルを持ち上げ、体重別の階級の中で順位を競います。
当日はパラ・パワーリフティングの応援が初めての参加者もいましたが、全日本女子チア部と青空応援団、TEAM BEYONDの応援リーダーが、応援の仕方をしっかりレクチャーしてくれました。
選手の入場時には名前を大きくコールし、バーベルを上げる前の集中する時間は無言で見守る。そして選手がバーを上げた瞬間に、「おお〜!」と掛け声を上げました!
三浦選手は熱の入った観客席の応援に、とても励まされたと話します。
「名前を呼んで応援してくれることなんてなかなかないので、今日はとても嬉しかったですね。「わーっ!」と登場シーンで盛り上がってくれて、バーベルを持ち上げる前には一瞬静寂になる空気感がすごく素敵でした。今日はみなさんの応援に後押しされました!」
パラ・パワーリフティングはバーベルをあげ終わるまでの時間は約3秒ですが、その一瞬に会場との一体感が生まれました。
応援するみなさんにも競技を体験して、楽しさを知ってほしい
男子59kg級の蛯名敏正選手がこれまで競技を続けてこれたのは、大変な努力が必要でも「パラ・パワーリフティングが好きだから」という強い思いがあるから。
「僕が一番好きなのは、重いバーベルを上げてピタッと止まった瞬間です。なので、今日みたいにわーっと声援をもらうと嬉しいですね。パラ・パワーリフティングという競技をやっているから味わえる感覚だと思っています」
2020年のパラリンピックを目指して、「もっと強くなりたい」という思いで練習に励む蛯名選手。会場をたくさんの観客で埋めるため、もっとパラ・パワーリフティングの魅力を伝えたいといいます。
「まだまだパラ・パワーリフティングは知られていない競技だと思います。でもすごく面白いので、ぜひ1回パラ・パワーリフティングを体験したり、試合も一緒に観戦したりして、深く知ってほしいですね」
応援して支えてくれる仲間がいるから頑張れる
「ゴーゴーレッツゴーレッツゴー!!」
どんどんと鳴り響く太鼓の音と大きな声援で盛り上がっていたのは、ウィルチェアーラグビー。
本日試合に勝利したAXE(アックス)の羽賀理之選手は、いつもより大きな声援に大興奮したそうです。
「声援が大きくてコートの雰囲気が良かったので、おかげで僕らは試合を楽しめましたね!いい試合しなきゃ、という思いにさせられました。やっぱり仲間や支えてくれる人、そして応援してくれる人がいるから頑張れるんです」
羽賀選手は事故で頚椎を損傷した後、ウィルチェアーラグビーに出会って楽しみを見出すことができるようになりました。自分の人生の希望となったこの競技の魅力を、多くの人に伝えたいと目を輝かせます。
「ウィルチェアーラグビーは、車椅子でぶつかり合うので初めて見た人には衝撃だと思います。試合を見に来てくれたらきっと、車椅子の音や選手の必死な熱い思いが伝わると思うので、もっと広めていきたいですね!」
応援の声が聞こえたら、気持ち良く試合を楽しめる
「負けてしまって悔しい!」と話すのは、惜しくもAXEに破れたRIZE CHIBAの月村珠実選手です。月村選手は、ウィルチェアーラグビーではめずらしい女性選手として活躍しています。
「女性選手は国内に3人だけなので、女性もウィルチェアーラグビーができるんだと知ってもらえたら嬉しいですね。男性選手とタックルでぶつかるのは、もちろん衝撃がすごいので怖い。それでも女性である自分を生かして試合に挑みたいという、強い思いでやっています」
試合では、参加者が様々な工夫をしながら応援を届けてくれたことが、とても嬉しかったといいます。
「今日は応援がすごくて、こんなに盛り上がる中で試合ができることは滅多にないのでテンションが上がりましたね。応援がなければ、練習のときと同じような環境になってしまうじゃないですか。応援があって試合ができるのは、とても気持ちが良いですね!」
多様な背景を持つ選手たちが、それぞれの可能性を活かして挑むパラスポーツ。選手が力を出しきるためには、その思いを応援し、支える仲間の存在が大きいはずです。
あなたもぜひ、パラスポーツの応援を一緒にしてみませんか?TEAM BEYONDではメンバーを募集中!ぜひご参加をお待ちしています。